2025年のピアノ発表会の楽曲

2025年3月30日に、私にとって3回目のピアノの発表会があります。

今回の楽曲は

ソロが「シェルブールの雨傘」(ミシェル・ルグラン)

連弾が「ホール・ニュー・ワールド」(ディズニー映画『アラジン』より)

です。

 

 

「シェルブールの雨傘」については、以前ブログでも書きました。


ブログ:シェルブールの雨傘
https://nishigahara4-harikyu.com/blog/umbrellas-of-cherbourg/


現在、鋭意練習中ですが、いつも通り苦戦中です。

連弾の「ホール・ニュー・ワールド」は、私の高音パートは難しくないのでなんとか弾けるのですが、ソロの「シェルブールの雨傘」は大変です。

弾きながら意識することがたくさんあって、全て意識して弾くのが難しいのです。

 

 


何を意識しているかと言うと…

・抑揚の変化を強調する
(自分では強調させているつもりですが、先生にはもっと強く、もっと弱くと言われます)

・ペダルを踏むタイミング
(先生には、いつも早いと言われます)

・リズムが速くなったり遅くなったりしない
(頭の中で、いち、に、と数えながらやっています)

・和音は右手の小指を強く
(小指は使いにくくて弱くなるのです)

・左手はタン・タン・タンとならず、タララーと流れるように弱く弾く
(右手で強く弾くところは左手もつられてしまいます)

・雨が降っている情景や切ない別れの場面をイメージして弾く
(せっかく映画を観たので、感情豊かに弾きたいものです)

・間違えないように弾く。もし間違えても止まったり、弾き直したりしない
(間違えると焦ってしまいます)

今回の発表会に向けての練習では、「自分の演奏を録音して聴き直す」ことを繰り返し行っています。

強く弾くところが弱かったり、弱く弾くところがちょっと強くなっていたり、ペダルを踏み損ねて音の連続性が途切れたり、リズムが速くなっていたり、といったことをチェックしています。

チェックしたからといってすぐに直せるわけではないのですが、少しずつ意識できるようになっている気がします。

過去2回の発表会は、「演奏が途切れないように最後まで弾く」ことができなかったので、今回は最後まで止まらずに弾き切りたいです。

発表会まであと2週間、少しでも完成度を高められるように頑張ります。

 

シェルブールの雨傘

2025年3月に3回目のピアノの発表会があるのですが、ソロの演奏曲がミシェル・ルグラン作曲の「シェルブールの雨傘」という曲になりました。

これは1964年に公開されたミュージカル映画「シェルブールの雨傘」に使われていた楽曲です。

私が「シェルブールの雨傘」の楽曲を知ったのは、「鬼が弾く 左手のピアニスト 舘野泉」というTV番組で、舘野泉さんと藤田真央さんが連弾で「シェルブールの雨傘」を演奏しているのを聴いたのがきっかけでした。

素敵な曲だなぁと思って、いつか演奏してみたいと思ったのです。

参考サイト:鬼が弾く 左手のピアニスト 舘野泉 86歳、新たな音楽への挑戦
https://www.nhk.jp/p/ts/2K86JQXP68/

 

 

現在、発表会に向けて鋭意練習中ですが、年末年始の休みの間に、映画「シェルブールの雨傘」を観てみました。

アルジェリア戦争が続くフランスの港町シェルブールが舞台で、自動車修理工の青年ギイと傘屋の娘ジュリビエーブは結婚を誓い合った恋人同士でしたが、ギイに送られてきたアルジェリア戦争の徴兵令状が2人の人生を大きく翻弄する切ない物語です。

参考サイト:ウィキペディア:シェルブールの雨傘
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%82%A7%E3%83%AB%E3%83%96%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%81%AE%E9%9B%A8%E5%82%98

 

 

セリフが全てメロディになっていて、演者が歌いながらセリフを話して物語が進んでいきます。

映画の中では、何度も「シェルブールの雨傘」の切ないメロディが流れてきて、二人の哀しみが痛いほど伝わってきました。

この曲は抑揚がとても大事で、後半になるほどメロディの幅が増幅していきます。映画を観たからと言ってピアノが上手に弾けるわけではないと思いますが、観た方がより感情面や抑揚が理解しやすいかなと考えました。

さて、今回「シェルブールの雨傘」を弾くにあたって、私の中では大きく二つの課題があります。

①ペダルを50回くらい踏む

今まで練習してきた曲ではペダルを踏むことはほとんどありませんでした。

今回は音を伸ばして余韻を残す必要があるため、踏んで、離して、踏んで、離してを繰り返します。

これがなかなか難しくて苦戦中です。

 

②サビのメロディの抑揚を意識して弾く

前述したとおり、演奏の序盤、中盤、終盤でメロディの幅が増幅していくため、抑揚を意識しながら弾く必要があります。

和音が多くてただ弾くだけでも大変なのに、抑揚も意識して弾くというのが私にとってはとても大変なのです。

発表会まで3ヶ月を切りましたが、なんとか弾けるように頑張ります。

 

失敗した演奏は覚えている

今回はピアノの話です。

患者さんとピアノの発表会の話をしていた際、

「前回の発表会は何の曲を演奏したのですか?」

と聞かれました。

えーーっと、ソロは「青春の輝き」で、連弾は…

となり、連弾で弾いた曲がどうしても思い出せませんでした。

 

 

その前のピアノを習い始めた年の発表会の曲は

ソロは「マイウェイ」、連弾は「フライミートゥーザムーン」

とすぐに思い出すことができました。

思い出せなかったことはショックでしたが、これには理由があるのです。

前回のソロの「青春の輝き」は、最後に頭が真っ白になって演奏が止まるという失敗がありました。

前々回のソロの「マイウェイ」は、弾き始めからいきなり間違えるという失敗があり、その後もグダグダの演奏でした。

前々回の連弾の「フライミートゥーザムーン」は、緊張で演奏速度が速くなってしまいました。

そうです、思い出せた曲はいずれも何かしら演奏で失敗した曲なのです(笑)

◆発表会の動画

【2回目のピアノ発表会】青春の輝き(ソロ)
https://youtu.be/H53ziR1a2jk

【初めての発表会】My Way(ソロ)
https://youtu.be/hw5yGp0x5AI

【初めての発表会】フライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン(連弾)
https://youtu.be/Oap-WczB98E

 

 

思い出せなかった連弾の曲は「オブラディオブラダ」ですが、これは特に大きな失敗はなく無難に演奏できたのです。

【2回目のピアノ発表会】オブラディオブラダ(連弾)
https://youtu.be/w3fpvwqPhH8

 

演奏に失敗した曲は記憶に残っていたのですぐに思い出すことができたのですが、大きなミスのなかった曲は思い出せないのです。

これは、心理学の世界では「ツァイガルニク効果」と呼ばれているそうです。

達成できた事柄より達成できていない事柄・中断している事柄を意識している状態のことを言うそうです。

引用サイト:ウキペディア
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%84%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%82%AC%E3%83%AB%E3%83%8B%E3%82%AF%E5%8A%B9%E6%9E%9C

うまくできたときのことを覚えておきたいものですが、失敗したり達成できていないことの方が想起しやすいのですね。

次の発表会の演奏は、すぐに忘れてしまう(つまり失敗しない)演奏にしたいものです。

 

「ツェルニー 5つの音による24の練習曲」が終わりました

今回はピアノの話です。

私は特に左手の動きが悪いので、2023年7月から

「ツェルニー 5つの音による24の練習曲」(全音楽譜出版社)

という教本を使って練習をしてきました。

 

 

私がピアノを習い始めた2022年8月から、この教本を使い始める2023年7月までは教本は一切使っておらず、これが私にとって初めてのピアノの教本でした。

大人になってからピアノを始めた場合、教本を使うと楽しくなくてすぐにやめてしまう人もいるようで、教本は使わずに弾きたい曲を練習していくことが多いようです。

参考ブログ:ピアノ教室での私のレッスンの進め方
https://nishigahara4-harikyu.com/blog/my-piano-lesson-proceed

 

とはいえ、弾きたい曲ばかりやっていては左手がなかなか使えるようになりません。

ということで、ピアノの先生から「これをやってみましょう」と渡されたのが「ツェルニー 5つの音による24の練習曲」でした。

このたび2024年11月、やっとこの教本の最後の曲が終了しました。

 

 

2023年7月~2024年11月まで、なんと1年4か月もかかりました。

ピアノ発表会の3ヶ月半くらい前からは発表会の曲に専念するため、ツェルニーをやっていない期間もありましたので、実質1年くらいです。

「やっと終わった~」という感じですが、別にこれが終わったからと言ってすごく弾けるようになったわけではありません(笑)

ただ、1冊やり終えたという、ちょっとした達成感はあります。

繰り返し練習した結果は私の手に染み付いているはずですので、これからも頑張って練習を続けていきます。

#今度は、先生から「ツェルニー リトルピアニスト」を渡されました。まだまだ教本を使った練習も続きそうです。

 


ツェルニー 5つの音による24の練習曲

ピアノの森

今回は、私がピアノを習っている先生からお借りしたピアノの本を紹介いたします。

「ピアノの森(全26巻)」 一色まこと (著)


森に捨てられたピアノをおもちゃ代わりにして育った主人公の一ノ瀬海が、かつて天才ピアニストと呼ばれながら事故で演奏ができなくなり小学校で音楽の先生をしている阿字野壮介や、ピアニストの父を持つ同級生の雨宮修平たちとの出会いの中で、ピアノの楽しさに目覚め成長していく物語です。

 

 

小学校で3ヶ月だけ一緒だった雨宮修平との出会いから全てが始まります。

雨宮との出会いをきっかけに、森でピアノを弾いていることが音楽教師をしていた阿字野先生に伝わり、そこから様々な曲を弾くようになっていきます。

本格的にピアノにはまるきっかけとなったのが、全日本学生ピアノコンクール。

コンクールの小学生の部の予選を勝ち上がったのは雨宮で、一之瀬は予選落ちでしたが、観客がスタンディングオベーションをする演奏を披露し注目を集めます。

リズムやテンポ、強弱が重視される小学生のコンクールでは一之瀬の演奏は評価されませんが、雨宮自身は一之瀬に負けていることを痛感し、そこから対抗意識を燃やしていきます。

森のピアノを弾いていればご機嫌だった一之瀬でしたが、森のピアノが壊れて弾けなくなり、さらに森で火事が起きてピアノが焼失。そこから阿字野先生とともに世界を目指していきます。

 

 

母子家庭で、ヤクザも出入りする歓楽街の森の端で育った一之瀬。

母親はホステスをしており、小学生ながらも夜のお店で皿洗いや客引きをされられるような環境から、どのようにして真っ当にピアノができる環境を整えていくか、阿字野先生の一之瀬に対する想いや、先生を慕う一之瀬の師弟関係の深さも読みどころとなっています。

また、ライバルたちとの関係も読み応えがあります。

本格的にピアノを始めることになるきっかけを作ってくれた雨宮のことを友達だと思っている一之瀬。

一方の雨宮はピアニストの父から「一之瀬に負けるな」と言われ、一之瀬のことをライバル視しています。


「ピアノは誰かと勝負するもんじゃない。勝負すべき相手がいるとしたら自分自身だ」


お互いにベストの演奏ができればよいと考えている一之瀬に対して、勝つか負けるかが評価の基準になっている雨宮。

そんな二人の歩む道がところどころで交錯しながら、本当の友となっていく過程が丁寧に描かれていました。

17歳でショパンコンクールに挑戦するのですが、その中でもライバルたちの圧巻の演奏や、審査の平等性に対する疑念など、音楽に詳しくなくても楽しめる内容でした。

 

 

私が一番印象に残ったのは、阿字野先生から小学生の海が受けた講義の話です。

以下に内容を抜粋しました。

 

楽譜と演奏家の関係は、建物の設計図とそれを作る職人との関係に喩えられる。

図面自体がどれほど素晴らしくても、それをどう捉えるかでまるで違う建物になる。

10人職人がいたら、10種類の家が建つかもしれない。

木、石、土、わら、使う材料によって全然違う。

では、ピアニストの材料はなんだろう?

例えば、ひとつは感情。

嬉しい、悲しい、すごく頭にきた、殴られて悔しい、泣きたいけど我慢した…

辛いこと、苦しいことはたくさんあるが、楽しいこと、嬉しいこともたくさんある。

辛いことは心を強くする、楽しいことは心を豊かにする。

きっとその両方が人を成長させていくんだと思う。

ピアニスト一ノ瀬海にとって、きっとムダなことなど一つもない。

 

 


ピアノだけでなく、音楽が好きな方におすすめの漫画でした。

 


ピアノの森 コミック 全26巻完結セット