なぜ楽譜を見ながら演奏するのが難しいか

今回はピアノを習っていて思ったことを書きます。

私はある程度、曲を覚えてくると楽譜を見ないで演奏しています。

というよりも、楽譜を見ていると指の動きが覚束なくなるので

「楽譜を見ながら弾く」

ということができないのです。

 

 

おそらく初心者にはよくあることなのだと思います。

そこで、初心者の視点から

「なぜ楽譜を見ながら演奏するのが難しいか」

を考えてみました。

これを説明するのに、パソコンで画面を見ながらキーボードを打つブラインドタッチのイメージが近いと思ったので、ブラインドタッチを例にあげながら難しさを説明していきます。

 


①楽譜を読むのに時間がかかる

まず、楽譜の音階をスムーズに読めないという理由があります。

初心者としては、五線内のものはなんとか読めますが、五線からはみ出ている音階はぱっとみて何の音か分からないのです。

しかも、ピアノの場合、ト音記号とヘ音記号の二段になっていて、それぞれ右手と左手で別々の音を読みながら動かしていくというのでさらに難しいのです。

これをブラインドタッチで、目の前に書いてある原稿を見ながら文字を打つ場合で考えてみます。

原稿が日本語で書かれているのなら、スムーズに入力することができると思います。

ところが、原稿が英語ならどうでしょうか。

英語の原稿を頭の中で日本語に翻訳しながら文字を打つとなると、スムーズに入力できないのではないでしょうか。

ピアノ初心者にとっては、「原稿が英語で書かれているものを頭の中で日本語に翻訳しながら打つ」に近い行為だと考えれば、難しいことが分かると思います。

 


②どの指で音を弾くのか悩む

次は鍵盤を弾く指の問題です。

ピアノの場合、どの指でどの音を弾くかは、一小節ごとに全て異なります。

そのため、次はどの指を使うのかその都度考えながら弾く必要があり、楽譜を見ていると指の位置が分からなくなってしまうのです。

ブラインドタッチの場合、「ホームポジション」というのがあって、左手の2指をFキー、右の2指をJキーに置いて、そこを基準に動かすため、少し位置がずれてもそこに戻ればまたすぐに入力していくことができます。(Fキー、Jキーには分かりやすくくぼみが付いています)

ところがピアノの場合は、どこに指を置くか定まっていないため、とても難しくなるのです。

よく楽譜に指番号が書いてあって「この指で弾くといいよ」と示されていますが、自分がやりやすい指と指番号が違っているとなおさら大変で、覚えるのに時間もかかります。

 


③音の長短や同時押しがある

ピアノは鍵盤をただ弾くだけでなく、一つ一つ音の長さ、速さ、強弱、押し方があり、さらに一つの音だけでなく、同時にいくつかの鍵盤を弾くこともあります。

楽譜を見ていると、手が付いていかず、楽譜の指示通りに弾けなかったり、同時押しの時にはスムーズにできなくて間が空いてしまったり、間違えて隣の鍵盤を弾いてしまったりとミスしやすくなるので大変です。

ブラインドタッチの場合、一部「Shiftキーを押しながら別のキーを押す」といったような同時押しはありますが、長さや速さ、強弱、押し方は全く関係ありませんので、強く打っても弱く打っても、速く打っても遅く打っても同じです。

 

 

以上、初心者の視点から、「なぜ楽譜を見ながら演奏するのが難しいか」をまとめてみました。

ピアノの演奏に慣れてくると、音階が読めるようになったり、瞬時にどの指で弾くか判断できたり、音の長短や同時押しも滑らかにできるようになるのかもしれませんが、その道のりは長そうです。

 


【この記事を書いた人】

photo 西ヶ原四丁目治療院 院長の佐藤弘樹(さとうこうき)と申します。
はり師・きゅう師・あんまマッサージ指圧師の国家資格を持ち、病気の治療、予防のお手伝いをしています。

たった一人でも、「治療に来てよかった」と満足していただき、 人生を豊かに過ごすお手伝いをすることを理念としております。
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