医療機関の検索について

今回は医療機関の検索の話をいたします。

以前、日曜日に営業している病院を探す際、東京都の医療機関案内サービス「ひまわり」から検索していました。

参考ブログ:外国人の患者さんを救急外来に紹介した話
https://nishigahara4-harikyu.com/blog/introduction-foreignpatient-emergencyroom/


これが2024年4月1日から、都道府県をまたいだ検索ができる厚生労働省管轄の「医療情報ネット(ナビイ)」に統合されました。

※ Webサイトは移行しましたが、東京都保健医療情報センター(ひまわり)による電話やFAXでの案内サービスは継続しています。


参考サイト:東京都保険医療局

各種医療機関案内
https://www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp/iryo/sodan/komatta/kyuubyou/24h_annai

医療情報ネット「ナビイ」
https://www.iryou.teikyouseido.mhlw.go.jp/znk-web/juminkanja/S2300/initialize


最近、2回ほど「ナビイ」を使って検索することがありました。

 


①日曜日に診療している整形外科を検索

日曜日に肩の痛みでいらした新規患者さんが腱板断裂の可能性がありました。

その場合、当院よりも整形外科でMRI検査をしたり注射・服薬をする方がよいと思い、日曜日に診療している整形外科を探して、近そうなところを3つ紙に書いて患者さんに渡しました。

日曜日に診療している整形外科でも、当日の診察予約ができるか、整形外科の専門医がいるかは分からないので、別途電話して確認する必要があります。

最近はAIに相談する人も多いと思いますが、医療機関をどう探したらよいかAIに質問したところ、

・まずAIに「現在の症状」を伝えて、何科(内科、整形外科など)を受診すべきかのアドバイスをもらう

・受診すべき科が分かったら、ナビイを使って近所でその科がある、今から開いている病院を正確に検索する

がよいとのことでした。

ちなみに、

・救急相談なら「♯7119」(救急安心センター事業)

・夜間や休日にお子さんの体調が急変した場合には「♯8000」(子ども医療電話相談)

に連絡するのがよいです。

 

 

②視覚障がい者に配慮した歯科医院を検索

当院にいらしている視覚障がい(全盲)の患者さんから、「近所の歯科医に電話したら人手が不足していて個別の対応ができないから、と視覚障がいを理由に診察を断られた」という話を聞きました。

2024年4月に改正された「障害者差別解消法」により、民間の医療機関であっても、障がいを理由とする不当な差別的取扱いは禁止され、「合理的配慮の提供」が義務化されたので、よほどの理由がない限りは診療を拒否することは法律違反になるのですが…

患者さんも、今のご時世で断られるのはびっくりした、とおっしゃっていました。

そこで、医療情報ネット「ナビイ」を使って、患者さんの家の近所の歯科医院を探してみました。

「ナビイ」では、「視覚障がい者への配慮あり」、「外国語対応あり」、「車椅子利用者への配慮あり」など、様々な事情に対する配慮の有無が記載されているので、探しやすいのです。

検索した歯科医院の中で、「視覚障がい者への配慮あり」のアイコンが付いている院を、いくつか患者さんに伝えました。

患者さんを差別せずに診てくれる、よい歯科医院が見つかるとよいのですが。

 

 


今回は医療機関を検索できる「医療情報ネット(ナビイ)」の話をしました。

「医療情報ネット(ナビイ)」はとても便利なので、ナビイの鍼灸マッサージ版のシステムを作ってくれたらいいなと思いました。

 

無病息災と一病息災

「無病息災」という四字熟語があります。

これは、

「病気を(全く)せず元気であること」

という意味です。

一方、「一病息災」という四字熟語もあります。

これは、

「一つくらい病気があった方が、かえって体に気を付けるので健康でいられる、長生きできる」

という意味です。

引用サイト:平成26年版 厚生労働白書
https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/14/dl/1-04.pdf

 

 


私が訪問施術に伺っている患者さんは80代~90代の方が多いですが、比較的元気で長生きしていらっしゃる方々は「一病息災」の人が多いと感じています。

・小さい頃は喘息がひどくて学校を休んで入院していた

・子供の頃、腸チフスにかかって高熱が出て死にかけた

・肝臓が悪くて運動が苦手だった

といった方々が90代までお元気に過ごしていらっしゃるのです。

一方で病気一つしたことがなくて90代でも元気な方もいらっしゃるので、もちろん個人の体質や生活習慣、環境などの要素も大きく影響していると思います。

 

 

ただ、私が鍼灸マッサージの臨床をしていて感じるのは、病気の経験がある患者さんの方が、体との付き合い方が上手だということです。

例えば、痛みや不快感、体のだるさや頭痛などがあった場合、病気の経験がある方は「今日はちょっと安静にしよう」とか「お酒を飲まないで早めに寝よう」といったように、無理しないで過ごすことが多いです。

一方、病気の経験がない方は、「これくらい大丈夫」、「今日は接待があるからお酒を飲まなくちゃ」といったように、大したことがないと過信して、無理を重ねてしまいます。

また、痛みの経験があってうまく付き合っていく必要があることを知っている人は、多少の痛みがあっても、「今日の体調は70点くらいかな」、「以前は20点くらいの日が多くてつらかったけど、最近は50点くらいの日が増えてきた」といったように、毎日が100点ではないことを知っています。

ところが、痛みの経験がないと、毎日100点なのが当たり前だから、ちょっと痛いだけで慌ててしまって、不安になって精神的にも影響を受けやすくなってしまいます。

 

 

病気や不調があったときには、もちろんその時はつらいですが、その経験をしているからこそ、うまく体と付き合って長く緩やかに過ごしていけるのかなと思います。

私自身、20代の頃は毎日の頭痛に悩んでいました。

今でも忙しかった翌日の朝にたまに頭痛がありますが、「まあこんなもんかな」と考えたり、「今日は夜更かしせず早めに寝よう」と自分の体を労わりながら過ごしています。

病気にならないこと、不調が全くないことを目指すのでなく、病気や不調と上手に付き合っていきたいものです。

高齢者の入浴券について

先日、豊島区からいらしている70代の患者さん(以下Aさん)と話した銭湯の話を紹介します。

当院は、北区西ヶ原にありますが、豊島区との区境になっていて、豊島区の患者さんも多くいらっしゃいます。(当院の向かいのマンションの住所は豊島区西巣鴨です)

Aさんは最近よく銭湯に行っているそうです。

「銭湯も値上げして結構高いのよね~」

とおっしゃっていたので、

『北区のご年配の患者さんは区から銭湯のチケットがもらえて100円で入れると言ってましたよ』

とお伝えしました。

 

 

北区では、北区内に住所を有する70歳以上の方は年間で入浴補助券を24枚もらえて、1回あたり100円で利用できるサービスがあります。

 

引用サイト:北区 令和7年度高齢者ヘルシー入浴補助券
https://www.city.kita.lg.jp/socialcare-health/elderly/1008607/1008617.html

 

そこで、豊島区ではどうか調べてみたところ、豊島区でも同じようなサービスがありました。

豊島区では、豊島区に住民登録のある65歳以上の方で、「としま・おたっしゃカード」を発行すると年に40回まで100円で利用できるようです。

 

引用サイト:豊島区 敬老入浴事業(としま・おたっしゃカードのご案内)
https://www.city.toshima.lg.jp/379/kenko/koresha/ikigai/000679.html

 

この情報をAさんにも伝えたところ、早速確認してみるとおっしゃっていました。

 

 

ちなみに、近隣の板橋区でも同じようなサービスがあります。
(当院には板橋区からいらしている方も結構いるのでリンクを付けました)

 

参考サイト:板橋区 令和7年度板橋区敬老入浴事業のご案内
https://www.city.itabashi.tokyo.jp/kenko/kourei/kenkou/1055676.html

 

こういった区のサービスは、案外知られていないこともあるので、「〇〇区 サービス名(銭湯、映画、体操など)」で検索したり、区役所に用事があるときには聞いてみるとよいかもしれません。

私が知っている情報が、Aさんのお役に立ててよかった出来事でした。

 

 

回数をやればよいという筋トレ思考

今回は患者さんにお伝えするセルフケアについて書きます。

当院にいらした患者さんに、ストレッチ方法や体の動かし方のセルフケアをお伝えした際、

「これは何回やればよいですか?」

と聞かれることがあります。

 

 

私がお伝えするセルフケアは回数はそれほど重要ではなくて、体に意識を向けながらゆっくり動かしていくものが多いのです。

そのため、回数はそんなに重視していなくて

「2、3回で十分なので、しっかり意識しながらゆっくりと丁寧に動かして下さい」

とお伝えしています。

ところが、その意図が正しく伝わっていないせいか、とにかく回数をやればよくなると思っている方がいらっしゃいます。

これが筋肉を付けることが目的の筋トレであれば、「50回やって下さい」ということでよいのかもしれません。

 

 

しかし、「体の緊張している筋肉をゆっくり刺激する」、「動きが悪くなって固まっている関節を少しずつ動かしていく」、といったセルフケアの場合には、筋肉や関節に意識を向けて、できるだけゆっくり、もし痛みが出たらやり過ぎなのでその一歩手前まで、といったことを意識する必要があるのです。

とにかく回数をやればよい、という筋トレ思考ではかえって症状が悪化してしまう可能性があります。

回数という分かりやすい目標があれば、それを達成するだけでよいと単純に考えてしまいがちです。

ただ回数をこなすのではなく、いかに自分の体と対話していくか、体の状態を意識しながらやっていくかをきちんと伝えていきたいと思います。

 

痛いとき”さすさす”する

先日、首から背中の痛みで来院された患者さん(以下Aさん)から聴いた言葉が印象に残ったので紹介します。

朝起きたら、首が痛くて動かせなかったAさん。

痛みが徐々に背中にも広がってきて、動くのも大変だったそうです。

 

 

痛めたその日に当院に来院して施術したところ、動かせる範囲が少し広がって痛みも減少しました。

そこから数日後、まだ半分くらい痛みが残っていることで再来院されました。

その際に、

「前回のあともまだ痛かったので、自分で”さすさす”していたら、少し良くなりました」

とおっしゃっていました。

 

この”さすさす”という言葉、皆さんは分かりますか?


私はすぐに、「さする」という言葉だなと分かりました。

ちなみに、手のひらや指を使って皮膚を軽くさすることをマッサージの専門用語では「軽擦」(けいさつ)と言って、これも立派な手技なのです。

 

 

そこで、Aさんに

『”さすさす”という言葉、かわいい言い方ですね』

と伝えました。すると、Aさんは

「いつも子どもが使っている言葉で、自然と出ちゃいました。子どもがかゆかったり、痛かったりするとき、”さすさす”してと言うので、家では普通に使っています」

とのこと。

どこか痛い時に、その場所をさすってあげるのはよくあることで、「痛いの痛いの飛んでいけー」と言いながらやったりしますよね。

 

 

実はこれ、「痛みの抑制系」と言われていて、触覚刺激により痛みの信号を伝わりにくくして、痛みを和らげる働きがあるのです。

 

参考サイト:

東大沢整形外科内科:「痛いの痛いの飛んでいけー」は実は効果的
https://www.higashiohsawa.jp/archives/6685

産経新聞:「痛いの飛んでけー」は本当に効く
https://www.sankei.com/article/20220210-YGO5WIPSDZLQBH4OIOYIODHR2M/

 

子どもの場合には、さらに心理的な安心感も伝わるため、効果が出やすいのだと思います。

患者さんにもこのことを伝えたら、「”さすさす”は本当に効くのですね」と笑っていました。

みなさんもどこか痛い場所があったら、まず”さすさす”して、痛みを和らげましょう。