操体法_感覚で健康を判断

医師の橋本敬三先生の著書「万病を治せる妙療法 操体法」からのご紹介です。
参考文献:万病を治せる妙療法 操体法

 

橋本先生は、健康の良し悪しは人間がもって生まれた感覚で判断すると述べています。この体の健康を判断する感覚を原始感覚と呼んでいます。

体に変調をきたすと、だるい、しびれる、痛いなど、まず感覚の異常から始まります。正常な時には自覚しないのに、異常な時には感覚の変化が起こります。

この感覚の変化は、病気の早い段階で起こるため、まだ病理学的な変化はなく、現代医学での診断は難しいのです。

 

感覚異常がさらに進行すると、器官や組織に変調をきたしていきます。

感覚の違和感があったら、自分で体を動かして気持ちがよい方向を探すことだ大事です。

違和感を無視するのではなく、違和感を危険信号と捉えて、その違和感がなくなるよう体を動かしてみましょう。


万病を治せる妙療法―操体法 (健康双書ワイド版)

操体法_脊柱のゆがみが病気の原因

医師の橋本敬三先生の著書「万病を治せる妙療法 操体法」からのご紹介です。
参考文献:万病を治せる妙療法 操体法

橋本先生は、脊柱のゆがみが病気の原因であると述べています。

身体の運動の中心は、脊柱とそれを支えている骨盤です。
人間は二足歩行をするために、頭の重さを脊柱で支えています。

 

 

脊柱のゆがみは、運動の左右差や体重を支える足の偏り、自然法則を無視した動きにより起こります。
また、脊柱に付随する筋肉の異常緊張による神経や血管の圧迫が起こります。

つまり、脊柱のゆがみから様々な病気が起こるということです。

 


万病を治せる妙療法―操体法 (健康双書ワイド版)

操体法_健康は自分の責任

医師の橋本敬三先生の著書「万病を治せる妙療法 操体法」からのご紹介です。
参考文献:万病を治せる妙療法 操体法

橋本先生は、健康というものは自分の責任で守るものと述べています。

痛みというサインがあったときに、その原因がどこにあり、どう取り除くのかを指導するのが医者の役目で、治すのは患者自身であり、自然だということです。

 

 

よく治療師は自分が患者を治したというけれど、そのときの痛さだけを取り去っても本当に治したことにはなりません。


患者さんが自ら養生することにより、その痛みが起きないようにすることができて、初めて治したと言えるのだと思います。

自分の健康は自分で守るという意識の大切さを患者さんにも伝えていきたいと思います。

 


万病を治せる妙療法―操体法 (健康双書ワイド版)

操体法_置き忘れられた観察

医師の橋本敬三先生の著書「からだの設計にミスはない」からのご紹介です。

橋本先生は、治療を行うにあたり、まずは骨格を認識し姿勢や変化、関節の運動などを考えることが大事だと述べています。


病気は、外表つまり骨格に現れるからです。そして骨格は連動装置で、一箇所の不正は次々と全体に影響するため、局所の主訴も全体的にみる必要があります。

そのためには、視診、触診、動診を行うことが重要です。

視診では、左右差の比較、顔の向きや傾き、肩の上下、骨盤の高低・前後、足先の向きなどを見ます。


見るときの姿勢も、立位、座位、仰向け、うつ伏せなど、それぞれで試してみます。

触診では、皮下組織の硬軟、温度、凹凸、筋腱の緊張具合を見ます。

さらに、各関節の運動、つまり動診も試してみます。
手首、足首、肘、膝、股関節、首、脊柱の屈伸、回旋などです。

 

 

実際に治療を行う際、治療者は観察にどれくらいの時間をかけるでしょうか。


巷のマッサージや、腰が痛いから腰だけに治療を行うような治療院では、ほとんど観察しないと思います。
ただ、観察にばかり時間をとられて実際の治療がほとんどできないというのも本末転倒ですが。

治療前にしっかり観察し、治療前後でどう変化したか、それに伴い患者さんの主訴がどうなったか。


治療を行ううえで、忘れてはならない大事なことだと思います。

 


万病を治せる妙療法―操体法 (健康双書ワイド版)

操体法_病名がついたときにはもう遅い

医師の橋本敬三先生の著書「からだの設計にミスはない」からのご紹介です。

橋本先生は、私たちのからだの症状は以下の段階を経て変化していくと説明しています。

現代医学の病名は第三段階になって初めてつけられます。

ところが、実際にからだの調子が悪いとき、自分が今どの段階なのか分かりません。

 

 

だからこそ、心配で病院へ行くのですが、第一段階~第二段階の場合、検査結果に異常は見られないと診断されます。

異常がないと思って放っておくと症状はさらに進んで、急にお腹が痛くなったり、頭が痛くなったりして、そうなって初めて病名がつきます。

大事なのは、自分のからだの違和感や不快感を大事にすること。


自分で気持ち悪いと思ったら、色々からだを動かしてみて、痛くなくて気持ちがよい方向にうまく逃げてみることです。

具体的なからだの動かし方は橋本先生の本に記載されています。

もし自分でできない場合には、操体法を取り入れている治療院に相談するのもよいと思います。


からだの設計にミスはない―操体の原理