オレンジ・ランプ
山国 秀幸 (著)
39歳で若年性アルツハイマーと診断された営業マンの男性が「認知症」という病と向き合っていく誠実な物語でした。
ちなみに、本書は2023/6/30に映画として公開される予定です。
・映画「オレンジ・ランプ」予告動画
https://youtu.be/_MXsVb8qD18
老人の病気で、記憶がなくなり、自分のことも誰だか分からなくなり、周りに迷惑をかけ続け、やがて死にゆく最悪の病。
これが一般的な認知症のイメージだと思いますが、本書では認知症だから何でも忘れたり、何もできないわけではなく、工夫すればできることはたくさんあり、それでもできないことを周囲の人に助けてもらうという、認知症患者でも何とか今まで通りに生きていけるということを示した実話に基づいた内容になっていました。
※ オレンジリングは、認知症を支援する目印のリストバンドで認知症サポーター養成講座を受けるともらえます。
特に「何もできない」という決め付けが家族や周囲の支援者の間で固定観念になっていると思います。
「認知症だから、覚えていることはできないけど、忘れてもいいように工夫することはできるでしょ」
認知症本人ミーティングで語られた話は印象的で、そこから本書の主人公で認知症患者の只野晃一も失敗を恐れず、できないことを工夫するように変わっていきます。
認知症のことをもっと知りたい方は、本書のモデルとなった認知症患者の丹野智文さんの「認知症の私から見える社会」もおすすめです。
ブログ:認知症の私から見える社会
https://nishigahara4-harikyu.com/blog/society-see-dementia/
オレンジ・ランプ (幻冬舎文庫)