ラブレター: 写真家が妻と息子へ贈った48通の手紙
幡野広志 著
幡野さんの、奥様と息子の優くんを想う気持ちが伝わってきてほっこりする内容でした。
「写真は感情を記憶する」
多発性骨髄腫で余命宣告されている中、一緒にいてくれたことへの感謝や楽しかった思い出、子どもが成長する喜びなどが手紙と写真で残っており、そのときの感情が伝わるような、奥様と優くんへ向けたラブレターです。
特に印象に残った内容を以下に抜粋。
・人生に失敗はつきものなのだから、失敗に対処する力が大切だ。息子の失敗を怒らないということをぼくの憲法にしている。息子には自分の失敗を恐れずになんでも挑戦してほしいし、誰かの失敗を許せるような人になってほしい。そのための教育としてぼくは息子の失敗を怒らずに対処することを教えている。
・親の不安や心配というのは、子どもにとってストレスにしかならない。子どもが幼いころはできないことがある、それをできるようにしてあげることが子育てだ。子育ての目的は簡単にいえば自立をさせることだとおもう。自立させることが目的なら、信じることが手段なのだ。
・年収って数値化できるわかりやすいステータスだけど、本当に大事なのは金銭感覚であって、収入よりも支出のセンスだとぼくはおもう。年収が1000万円あっても家族にお金を使えない人よりも、年収が400万円で自分にも家族にもお金を使える人のほうが結婚相手としてはいいとおもう。支出のセンスっていかにお金をだれかに使えるか?ってことで、誰かに使う支出のことを考えて、その人の笑顔を想像していたほうが楽しい。
ラブレター: 写真家が妻と息子へ贈った48通の手紙