13歳のハローワーク(幻冬舎)
村上龍
世の中にはどんな仕事があるのか。
子どもの好奇心を基準にして、自分の好きな仕事、自分に向いていそうな仕事を探すことができる本です。
13歳という、大人の世界の入り口の年齢だからこそ、仕事を通して世界を感じたり、考えたりしてみる。
将来、何をしたらよいか分からないという学生がどんな仕事があるか考えて色々調べたりするのに最適だと思います。
本書は2003年11月30日に発行されています。
本書の終盤の「P.S.明日のための予習」には、働き方の選択肢(正社員、派遣社員、起業など)やIT関係の仕事(システムエンジニア、プログラマー)の話が紹介されていますが、今ではそれが現実になっています。
さらに、アマゾンや楽天などのネットショップ、メルカリやヤフオクなどの個人出店のネット販売、FaceBookやインスタグラムなどのSNS、スマートフォン、電子マネー、ユーチューバー、個人で配送を行うウーバーイーツなど、新たな仕事や産業も誕生しています。
今後は自動運転や自動翻訳、介護ロボットなど、新しい仕事が生まれるとともに、なくなっていく仕事もあると思います。
「学生の時点で、どんな仕事をしたいのか、自分にはどんな仕事が向いているのか」は簡単には見つかりません。
それでも、どんな仕事があるのか、どんな働き方があるのかを知っておくのは、決して無駄にはならないと思います。
私自身、高校生の時はガソリンスタンド、専門学校の時は居酒屋の厨房でアルバイトをしていました。
その後、IT企業に就職してシステムエンジニアの仕事を12年半やりました。
今は、システムエンジニアの仕事はやめて、鍼灸マッサージの仕事をしています。
10年後はどうなっているかは分かりません。
世の中の動向に目を向けて、自分がやりたいこと、やってみたいことを考え続ける必要があると思っています。
本書は、仕事について考えるきっかけになる一冊だと思いますので、学生におすすめしたいです。
13歳のハローワーク