現代社会では、平均寿命が伸びて長生きする人が多くなった反面、麻痺や拘縮(関節の動きが制限された状態)で思うように体が動かせない人が増えています。
人間は動物であり、体を動かすことにより生活をしています。
体を動かさなくなると廃用症候群といって、筋力が落ちたり、骨がもろくなったり、心臓の機能が低下したりします。
また、うつ状態や認知症にもなりやすくなります。
体を動かすというと、スポーツクラブでやるようなマシンを使ったトレーニングやスクワット等の運動を想像する方が多いと思います。
ただ、本当に大事なのは、自分にできる範囲で、少しずつでもよいので体を動かすことが大事です。
例えば、
・寝転がりながら、足をあげたり、足首を動かしたりする
・座った状態で、足踏みや腕を振ってみる
・片方の手足しか動かない場合でも、動くほうの手足を大きく、ゆっくり動かしてみる
ということだけでもよいのです。
これらの動きで劇的な改善は難しいかもしれませんが、今より悪くならないように現状維持をするというのも大事だと思います。
参考文献:
要介護3・4・5の人のための在宅リハビリ(医歯薬出版)