毎年2月の最終週の土日に、あん摩マッサージ指圧師、はり師・きゅう師の国家試験が実施されます。
今回は、過去10年間(2012年~2021年)のあん摩マッサージ指圧師、はり師・きゅう師に関して、
①国家試験の受験者数の推移
②就業者数の推移
③施術所の推移
を見ていきたいと思います。
①国家試験の受験者数の推移
引用サイト:公益財団法人東洋療法研修試験財団 過去の受験者数
https://www.ahaki.or.jp/examination/examinees.html
・直近10年の受験者数を見ると、24年度(2012年)と3年度(2021年)で約3000人、25%程度減少している
・合格率は概ね75%くらいだが、受験者数が減少していることに伴い、合格者数も減少している
②就業者数の推移
引用サイト:厚生労働省 令和2年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/eisei/20/
・あん摩マッサージ指圧師は、10年前と比べると約14000人くらい増加していて、直近2年はわずかに減少している
・はり師・きゅう師は10年前と比べると約34000人くらい増加していて、直近2年も約5000人増加している
③施術所の推移
引用サイト:厚生労働省 令和2年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/eisei/20/
・あん摩マッサージ指圧を行う施術所は、10年前と比べると約1600件くらい減少していて、直近2年で約1000件減少している
・はり・きゅうを行う施術所は、10年前と比べると約12000件くらい増加していて、直近2年で約1600件増加している
・あん摩マッサージ指圧+はり・きゅうを行う施術所は10年前と比べると約2000件くらい増加していて、直近2年はわずかに増加している
これらの結果から、以下のことが言えます。
・受験者数および合格者数は減少傾向にあるが、就業者数は増加している(特にはり師・きゅう師)
→あん摩マッサージ指圧師、はり師・きゅう師の国家資格を取得しても、その仕事に就業しているとは限りません。私の妻も、あん摩マッサージ指圧師、はり師・きゅう師の資格を持っていますが、現在は看護師として働いています。
・あん摩マッサージ指圧を行う施術所は減少しているが、はり・きゅうを行う施術所は増加している
→はり・きゅうに関しては、治療、予防、美容、メンテナンスなど、様々な需要があるのかもしれません。
また、施術所が増えているということは、独立・開業している人数が増えているということだと思います。
さらに、無資格の整体・リラクゼーションのお店もたくさんあります。(無資格の整体・リラクゼーションは、保健所に登録されていないため正確な店舗数が分かりません)
今後、ますます高齢化・人口減少が進んでいくため、施術所が増えるということは、競争も激しくなりそうです。
このようなデータを見ることで、業界全体の状況を把握するとともに、今度どうしていくかを考えるきっかけになりますので、何年かおきにデータを見ていこうと思いました。