今回は患者さんから伺ったスマホに関する勧誘の話を2つ紹介します。
勧誘は役に立つものもあるかもしれませんが、不要なものもあるので気を付けた方がよいです。
①スマホ講習会でWi-Fiの回線の契約をすすめられた話
70代の患者さん、大手携帯会社が開催している無料のスマホ講習会にご夫婦で参加されています。
前回参加した際、○○さんご夫婦はお話があるので、ちょっと残って下さいと言われたそうです。
どんなお話だったかというと、
「月4000円でWi-Fiの回線が使えるようになりますので、契約しませんか?」
という話だったそうで、「これって契約した方がいいですかね?」と患者さんから相談されました。
ちなみに、患者さんは携帯会社の担当者にすぐに回答せず、「家族に相談してみます」と保留にしたそうです。
私はまず、患者さんに以下の質問をしてみました。
『Wi-Fiの回線は動画をたくさん見たり、色んなサイトに接続したりして、通常の契約プランでは足りないくらいに利用する人向けのものなのですが、○○さんは、携帯で動画を見たりしていますか?』
これに対する患者さんの回答は、
「いえ。私は電話とメールとLINEだけです。動画の見方も分からないです。夫も同じです」
というものでした。
『そうであるならば、現時点でWi-Fiの回線が追加で必要な理由はないので、契約しなくていいと思います』
と伝えたところ、娘さんの旦那さんにも同じことを言われたとのことでした。
今後スマホを使いこなして、動画を見たり色々なサイトを見たりすることがあれば、そのときに検討すればいいですよともお伝えしました。
スマホを使っている方がどんな頻度や用途で使用しているかも聞かずにWi-Fiの回線をすすめている時点でどうかなと思いますが、その場で回答せず保留にした患者さんの判断は素晴らしいと思いました。
②データバックアッププランを解約した時の話
こちらも70代の患者さんですが、昨年の話です。
スマホの動きがおかしくなったので、携帯ショップに持っていって対応してもらいました。
その際に、
「現在、データをバックアップできるプランがあって1ヶ月無料なのですが、入りませんか?」
と言われ、スマホも直してもらったし、無料ならと入ったそうです。
1ヵ月後、無料期間が終了したので、携帯ショップに行ってデータをバックアップできるプランを解約しました。
その後、最新の利用明細を見たところ、基本料金が先月より高くなっていることに気付きました。
なにやら「バックアップなんとかオプション」といったものが数百円多く加算されていたそうです。
こちらの患者さんは、携帯の利用明細を紙でもらっていて、毎月きちんとチェックしている几帳面な方です。
すぐに携帯ショップに確認に行ったそうです。
「私はデータをバックアップするプランは解約したのに、基本料金でバックアップなんとかオプションみたいなのが加算されているようですけど、これは何ですか?」
と聞いたら、バックアップできるプランは解約手続きをしたが、基本料金のオプションは解約依頼がなかったため、そのままにしていたといった回答だったそうです。
そんな話はないでしょ!と憤ったそうですが、今更言ってもその料金が戻ってくるわけでもないので、基本料金のバックアップなんとかオプションもその場で解約手続きをしたとのことでした。
無料だからと安易に契約したのが間違いだったとおっしゃっていました。
たまたま毎月利用明細をチェックしていたから気付けましたが、数百円ならずっと気付かずに払い続けていた可能性もあります。
いずれも「無料」がきっかけとなった話です。
中には本当に必要なものもあるかもしれませんが、できればその場では決断せず、身近な人に相談してみるのがよいと思います。