「神田橋條治 精神科講義(創元社)」からのご紹介です。
神田橋先生が本書で説明していた「技を育む」の話が印象に残りました。
「術」というのは「技」。
医術があって、その積み上げとして「学」が出てくる。
「学」は「知」の中心。
「術」は「技」の中心。
学校の勉強はまず「知」から入る。実地の場に出て「技」の方へいく。
学んだ「知」が現場で「技」として使われたことにより、その結果からもう一度「知」が身についていく。
ただ、いきなり「技」が使えるわけではなく、技として応用するときは、個人ごとにひと工夫いる。
自分にあった工夫をすることで初めて自分の技になる。この話を読んで、今まで自分が学んできた多くのことを「技」に昇華できず、ただ「知」として納得していたことに気づきました。
学んだことを実際に使ってみて、自分なりのフィードバックをして、さらに自分なりの工夫を加えて、それで初めて自分の技になっていく。
「知」も大事ですが、「技」として使っていかないと「知」が育っていかないし、技としても身につかない。
勉強するときの心構えの戒めになりました。
神田橋條治 精神科講義