先日、NHKのプロフェッショナルで紹介された「家電のお医者さん」の話が素晴らしかったのでご紹介します。
古くから使っている家電が壊れてしまい、メーカーに修理を依頼しても、サポート期限切れとか、部品の在庫がないとかで修理できず、止む無く廃棄することはよくあると思います。
そんな中、見放された家電に再び命を吹き込む仕事をしているのが、三重県の山奥に佇む小さな電器屋の店主・今井和美さんです。
全国各地から修理の依頼が殺到し、その成功率は95%超というからものすごいです。
長年使ってきた家電は愛着がわき、家族のようなもの。
10年、20年と大切に使っている家電をなんとか直したい、という強い想いが感じられました。
どんな依頼も楽しそうに、愛おしそうに取り組む姿が素晴らしかったです。
「修理をするために生まれてきた」と笑いながら語る今井さんの姿が印象的でした。
私が特に印象に残った今井さんの言葉や考え方を以下にまとめました。
・仕事を選ぶとき、経験したことのないものを選ぶようにしている。
常に新しいものを研究して進化していくことが次の仕事にもつながっていく。
・直して終わりではなく、壊れそう、壊れてきそうを見つけて治す「予防修理」が大事。
この先も使い続けていくことを見据えて、長持ちするようにしっかり直す。
・古い家電は一ヶ所直してOKということはない。故障の原因は複合している。
どれくらい時間がかかるか分からないが、直して直して、直る限り直していく。
この考え方、人間の体を治療する際にも、とても重要なことだと思いました。
常に新しい疾患、新しい情報に目を向けていく。
痛い場所が改善したから終わりではなく、まだ痛みは出ていないけれどつらそう、痛くなりそう、という所を見つけて治していく。
慢性疾患やご年配の方の症状は、原因が1つではなく、複合している。
痛い場所だけを見るのではなく、全体的に見ていく。
どれも簡単にできることではないですが、そういう心構えで日々の仕事に取り組んでいきたいと思います。
参考:
https://www4.nhk.or.jp/professional/x/2019-07-29/21/24147/1669542/