そうだ、葉っぱを売ろう!(ソフトバンククリエイティブ)
横石知二 著
ニューズウィーク日本版『世界を変える社会起業家100人』に選ばれた男の壮絶な生き様を描いた実話!
少子高齢化が進み、年金や医療費などの社会保障費の増大が問題となっている現代社会において、「みんなが働ける社会づくり」という観点から、非常にユニークで見事なビジネスだと思いました。
最終的には葉っぱビジネスが基盤となっていますが、それ以外にも年中収穫ができるシイタケや、季節物野菜の栽培など、地域の特色を生かした手法で町が活性化していく様子は読んでいて勉強になりました。
葉っぱビジネスにより、発案者の著者がおばあちゃんたちに発破をかけ、そして、おばあちゃんたちは働くことを生きがいとして、自分の居場所をしっかり作っています。高齢化が進む地域でのビジネスモデルとしてよく考えられていると思います。
著者の役割を町長や農協の他のスタッフにもうまく分担して過労で倒れないようにできればもっと素晴らしいと思うますが、ビジネスを導いていける人材を集めるのは難しいのだと思います。
また、著者の猛烈な働きぶりもすごいのですが、20年近く家にお給料を入れなかった著者に対して何の文句も言わず3人の子どもを育てている奥さんはもっとすごいと思いました。
そうだ、葉っぱを売ろう! 過疎の町、どん底からの再生