先日、キネシオテーピング協会が主催するキネシオテーピングの基礎講座の勉強会に行ってきました。
キネシオテーピングは、日本人の加瀬建造さんが米国で発案したもので、関節の痛みは骨そのものの異常より、関節を動かす筋肉・筋膜にあると考え、皮膚と筋肉の伸展反射を利用した専用テープによる療法です。
筋肉が炎症を起こしたり、疲労などによって張ったり固くなったりすると、筋肉と皮膚の間の隙間が狭くなり、リンパ液などの組織液の循環が悪くなります。
その結果、筋肉、筋膜、皮膚の中にある痛みを感じ取るセンサー(侵害受容器)に刺激が与えられ、痛みを感じるようになります。
それに対して、伸縮性のあるテープを痛いところの筋肉の方を伸ばして貼ることにより、筋肉が伸びすぎないよう調整され、筋肉が動かしやすくなり、痛みの受容器に対する刺激が少なくなり、自然治癒力が発揮されやすい状況を作るのです。
キネシオテーピングの問題解決の考え方として、
空をつくり、動を促して、冷を可能にする
という説明があり、分かりやすかったです。
空:体液が動きやすいように組織間に隙間をつくる
動:不要物の除去、必要なものの供給のため、体液の循環を促す
冷:組織内に熱がこもらないようにする
今回の基礎講座では、キネシオテープの取り扱い方法と、実際に肩、腕、腰、膝などの筋肉に貼付することを学習しました。
本講座の受講後、CKTT(キネシオテーピングトレーナー)の資格認定試験を行い、合格しました。
スポーツをやっている患者さんや、いまひとつ痛みがとりきれない患者さんへのアフターフォローにも使える技術のため、今後臨床でも活用していきたいと思います。