先日、NHKで放送しているプロフェッショナルで紹介されていた介護施設経営者 加藤忠相さんの話が素晴らしかったのでご紹介します。
介護施設ではマニュアルや時間割があって、何をやるのか決まっているのが普通ですが、加藤さんのところでは、それがありません。
利用者の方がやりたいこと、できることをどんどんやるようにしているからです。
この施設に入っている方の多くは介護度が高く、認知症を患っています。
しかし、3割以上の方の要介護度が改善しているそうです。
ポイントは、
「距離感を大切にして、感情にはたらきかける」
ということだそうです。
感情は脳の扁桃体という部分が大きな役割を担っており、快・不快、好き・嫌いの感情を司っています。
認知症になると、短期記憶や見当識の機能が低下しますが、体が覚えている手続き記憶は失われません。
利用者の方に、積極的に料理や配膳、編み物などを手伝ってもらうことで、手続き記憶を刺激しながら、この場所は心地よいと思わせることを繰り返していきます。
職員がお年寄りにつきっきりで世話を焼くのではなく、お年寄りの自立を支援する。
実際にこのやり方でやっていくのは大変かもしれませんが、これが本当の介護だと思いました。
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