薬に頼らない新時代の医学(マキノ出版)
今井 一彰
「あいうべ体操」を考案した今井先生の書籍です。
「健康で生活できることがあたりまえ」では決してなく、いつ何時病気になるかは誰にも分かりません。
人生100年時代、たんに「長生きする」のではなく、「よりよく長生きする」にはどうしたらよいか、12人の健康の達人と今井先生との対談がコンパクトにまとめられていて読みやすかったです。
本書に書かれているのは病気を治療する方法ではなく、病気を予防して病気になりにくくするもので、セルフケアとして以下の方法が紹介されていました。
・あいうべ体操
・マウステープ
・鼻うがい
・足指のばし
・ゆるHIIT
・加圧トレーニング
どれも簡単にできるものが多かったので、自分ができそうなものを組み合わせてやってみるのがよいと思いました。
また、文中にも食事の話や感情を日記に吐き出す方法、口ぱくぱくによる迷走神経刺激療法など、様々な内容が紹介されていたのも勉強になりました。
これらも試しにやってみて、自分に合っているものを続けていくのがよさそうです。
「おわりに」に引用されている北里柴三郎先生の言葉で、
「医者の使命は病気を予防することにある」
というのは本当に大事なことだと思いますが、患者は不調がないと病院にかからないし、医者も不調だけを診て、それを予防するにはどうすべきかというところまではなかなか踏み込みません。
私は鍼灸マッサージ師ですが、痛みや不調の治療に加えて、いかに不調が出にくくするかを考えているので、本書の考え方は役に立つ内容でした。
薬に頼らない新時代の医学