森田 洋之 , 加藤 忠相 著「あおいけあ流 介護の世界」からのご紹介です。
本書では、現状の介護のあり方が、「自立支援」ではなく、「療養上のお世話」になっているとお話されています。
どういうことか。
食事、排泄、入浴、掃除など、必要なことは全部やってあげる。
これは「療養上のお世話」です。
一方、料理の材料を用意して自分で作ってもらう、持ちやすい掃除機を用意して自分で掃除をしてもらうようにする。
うまくできるかわからないけれど、できることに焦点をあててやってもらう。
これが「自立支援」です。
何でも「療養上のお世話」をしてあげると、自分で色々できるかもしれない人に対しても、一律お世話する方向になってしまう。
それが自立を妨げてしまう可能性があるという話は共感できました。
できなくなったことを介護で補うのではなく、できることに焦点をあてて自信をもってもらう。
これが本来の介護のあるべき姿だと思いました。
あおいけあ流 介護の世界 (これからの日本の医療・介護の話をしようシリーズ2)