医師の黒丸尊治先生の書籍「心の治癒力をうまく引きだす」からのご紹介です。
本書の「体の治癒力と心の治癒力の関係」という話が印象的でした。
人は皆、自分を癒す力を持っています。
ちょっとしたケガや風邪をひいたときなど、何もしなくても治ってしまう力があり、これは体の治癒力が働いているからです。
また、何かしらの理由で悲しんだり、落ち込んだりすることについても、ある程度の時間が経過すれば少し落ち着いてきます。
これが心の治癒力で、体の傷と同様、自らの力で癒すことができるものです。
この「体の治癒力」と「心の治癒力」には密接な関係があります。
心がストレス状態になっているときは、体の治癒力が抑制され十分な力が発揮できないため、さまざまな身体症状が出現してきます。
一方、心が安心、安定したり、イキイキしている時は、体の治癒力を刺激、活性化して身体症状を軽減につながります。
要するに、心の状態が変化すれば、体の状態にも変化がおこるということです。
では、「心の治癒力」が働くにはどうすればよいか。
それには適切な「つながり」や「きっかけ」を与えることが必要です。
患者さんに、「この先生は私のことをちゃんとわかってくれた」と思ってもらえるような関わりや、「あっ、そうか」といった気づきをもたらすような一言が、心の状態に変化を及ぼすきっかけとなります。
逆に、「とらわれ」や「こだわり」があると、心の治癒力がうまく働かず抑制されてしまいます。
「とらわれ」や「こだわり」をうまく外し、適切な「つながり」や「きっかけ」を与えることで、本来の力を最大限に発揮できるようにしていくことが「心の治癒力」を働かせるうえで大事なことです。
鍼灸マッサージでは主に体にアプローチしていきますが、それと同時に患者さんの心にもアプローチすることで、体の治癒力を活性化する。
そんな治療をしていきたいと思っています。
そのため、現在、医師の黒丸尊治先生が主催する、ホリスティックコミュニケーションの実践セミナーを学んでいます。
参考:ホリスティックコミュニケーション
https://kuromarutakaharu.com/
心の治癒力をうまく引きだす―病気が回復する力とは何か。「まあ、いいか」療法はなぜ効くのか。