先日、あるコラムで「待ち時間」に関する実験の話を読んで興味深かったので紹介いたします。
イスラエルの心理学者ナイラ・ミュニチャー氏が大学の研究室にかかってきた電話で、相手がどれくらい待てるのか実験をしました。
約2分間待たせるのですが、その間に以下の3種類のパターンを用意しました。
①ただ音楽が流れる
②「お待たせして申し訳ありません。そのままお待ちください」と3回アナウンスが流れる
③「現在、あなたは3番目です」、「現在、あなたは2番目です」、「次はあなたの番です」と3回アナウンスが流れる
その結果、途中で電話を切ってしまった人の割合を調べたところ、次のようになりました。
① 69.4%
② 66.7%
③ 35.9%
人はどれくらい待つのか分からないと我慢できませんが、ある程度の目安が分かれば待つことができる人が増えるという結果でした。
遊園地や銀行、病院、信号機など、様々な場所でこのテクニックが活用されています。
実は先日、私もこのシステムが導入されている家電量販店さんで、待たされる経験をしました。
購入して1年未満のラジカセの電源が入らなくなったので修理に持ち込みました。
私がとった番号札が108番、その時点で対応していた番号が103番でしたので、5人待ちの状態でした。
この時点で、10人以上待っている状態だったら、出直していたと思います。
ところが、1時間30分以上待っても呼ばれません。
残念ながら次の予定があったので、結局出直すことになりました。
(直前の107番まで来ていたのに…という残念な状況でした)
家電量販店の場合、修理に持ち込む機器の種類で大幅に時間が変わってしまうのです。
私より前の番号の方々はパソコンを持ち込んでいる方が多く、一人ひとりに多くの時間がかかっているようでした。
私のラジカセは「電源が入らない」という単純なものだったので、動作確認も簡単だと思うのですが、パソコンの場合は内容を確認したり、状況を再現したりするのに時間がかかってしまうのですね。
できれば「約〇〇分待ちます」と表示して頂けると助かるのですが、修理受付の場合には、その内容を聞いてみないとどれくらいかかるか想定できません。
待たされてイライラしているお客さんに「あとどれくらい待ちますか?」と聞かれる店員さんも大変です。私も聞いてしまいましたが…(^^;
銀行のように目的別に窓口が分かれていたり、遊園地のように1回あたりの対応人数が把握できる場合にはある程度時間が分かるかもしれません。
しかし、病院や修理受付のような、一人にどのくらい時間を要するかが分からないケースでは、待ち時間を見積もるのは難しそうです。
ちなみに、当院は予約制で、お待たせしない仕組みになっておりますので、安心してご利用下さい。
・引用サイト
遊園地の待ち時間が我慢できる理由
https://note.com/shunsta_with/n/n2c21c3203589
【知らなかった!】ディズニーランドに隠された心理学 – その② –
https://fairer.jp/2019/08/tdl-psychology-2/