「はぐれ医者の万病講座」からのご紹介です。
はぐれ医者の万病講座Ⅱ(風琳堂)
小田慶一 著
二章の「糖尿病の予防と治療法」からのご紹介です。
近年、糖尿病患者が増加しています。
糖尿病とは簡単にいうと、血液中のブドウ糖が増え、過剰になったブドウ糖が体のあちこちに障害を起こす病気です。
糖尿病には大きく2つに分類されます。日本では2型糖尿病が多いです。
1型:遺伝性素因に、ウイルス感染や免疫異常などが加わって発症する。若年者に多く非肥満者に発症する。
2型:遺伝性素因に、栄養の過剰摂取、運動不足、ストレスなどの生活習慣が加わって発症する。中年以降の肥満者に多い。
糖尿病が恐れられているのは、網膜症、腎臓障害、心臓・血管障害、皮膚疾患、抵抗力低下などの合併症が起こるためです。
治療は血糖値をコントロールする目的で行う、食事療法、運動療法、インスリン療法などが行われています。
本書では食事療法、特に「ごはん」について述べられています。
糖尿病は基本的に食べすぎが原因であることは疑いようがないが、本当にごはんを減らすことが正しいのかということです。
昭和30年代までは日本人の主食は米で、現在よりもたくさんの米を食べていたのに肥満になる人も糖尿病になる人も少なかったというデータが紹介されています。
昔に比べればごはんの消費量は減少していますが、カロリー摂取量はあまり増えていません。
では何が増えているのか。
サラダ油を含む油脂類、動物性食品(肉や乳酸品)です。
さらには、ラーメン、パン、お菓子、果物などの糖分が多い食品の摂取も増加しています。
糖尿病患者はカロリー制限を余儀なくされます。
カロリー制限された食事は余計にストレスを溜め込む悪循環になりかねません。
著者は面倒なカロリー計算に神経を使うより、ごはんと野菜・海草・魚などをお腹一杯食べる伝統的な日本食を見直してはどうか?と述べています。
私も著者の意見に賛成で共感できることが多かったです。
2015/02/01に更新した「粗食のすすめ」でも同様の考えが述べられています。
すぐには無理でも、少しずつ食生活を見直してはいかがでしょうか。
はぐれ医者の万病講座 2