初学者はあん摩コースと鍼灸コースのどちらがよいか

過去の勉強会の資料を整理していたら、約10年前に初めて参加した鍼灸マッサージの勉強会の資料が出てきました。

今回は、鍼灸マッサージを学ぶ方向けに、私が初めて参加した鍼灸マッサージの勉強会の話をいたします。

 

 

その勉強会は触診を中心とした勉強会で、あん摩コース(※)と鍼灸コースに分かれていました。

※ あん摩:あん摩マッサージ指圧のこと

まだ鍼灸マッサージ学校の学生だった私は、どちらのコースを選ぶべきか迷っていました。

もちろんあん摩ができるようになりたいですが、せっかく鍼灸の技術を学ぶ機会があるなら鍼灸コースの方がよいのではないかと思っていたのです。

 

そこで、当時その勉強会に参加していた知り合いの先生に相談したところ、

「私はあん摩コースの方がよいと思う。鍼灸をやるにも、まずはきちんと体を触れないと適切な場所に鍼灸をすることはできないから」

と言われ、その理由に納得してあん摩コースを選びました。

今考えてみると、この時の選択は正しかったと考えています。

 

 

鍼灸が上手な先生は、基本的に体を触るのも上手だと思います。

体を触る技術を向上させるには、左右差や張り具合、熱感、関節の可動域、背骨の湾曲などを意識しながら、多くの体に触っていく必要がありますが、そのためには鍼灸だけでなく、あん摩の技術も必要だと私は考えています。

そのうえで、鍼灸を行う際には、反応がでているツボを見つけて適切な深さや向き、刺激量などを判断して行っていきます。

 

 

鍼灸をやる以前に、そもそも体を触って異常を見つけることもできない段階なのですから、まずは体を触る機会が多いあん摩コースの方が、その時点の私にとっては必要でした。

そのため、鍼灸マッサージを学び始めの方は、鍼灸の技術よりも、まずはきちんと体に触ることを意識して学んでいくとよいと思います。

 

 


【この記事を書いた人】

photo 西ヶ原四丁目治療院 院長の佐藤弘樹(さとうこうき)と申します。
はり師・きゅう師・あんまマッサージ指圧師の国家資格を持ち、病気の治療、予防のお手伝いをしています。

たった一人でも、「治療に来てよかった」と満足していただき、 人生を豊かに過ごすお手伝いをすることを理念としております。
お気づきの点や質問等ございましたら,どうぞご遠慮なくお聞かせくださいませ。

こんな症状の方が来院されています


関連記事


[カテゴリー]