先日、テレビ東京のカンブリア宮殿という番組で紹介された
「売り上げ日本一の総合楽器店 大躍進の舞台裏に迫る!」
に出てきた話が印象的だったのでご紹介します。
テレビ東京のカンブリア宮殿のサイト
https://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/backnumber/2024/0411/
現在、人口減少が懸念される中、それに伴って楽器演奏者の数も減っているそうです。
楽器は練習が必要なため、TVゲームのように買ってすぐに楽しむことができないということが、買ったけどやめてしまう一番の理由だそうです。
日本全国に180店舗を構える島村楽器の独自の調査によると、ギターを購入した人の8割が一年以内に挫折しているそうです。
そんな中、島村楽器は2年連続で過去最高の売上を更新しています。
楽器販売店に併設されている音楽教室の利用者が急増しているそうで、これは2代目社長の廣瀬利明さんがすすめる「楽器プレーヤーのトータルサポート戦略」によるものです。
具体的に何をしているのか、以下に紹介していきます。
①初心者を挫折させない
なかなか上達せずにやめてしまう人を減らす目的で、「ギターセンパイ」というオンライン動画サービスを始めたそうです。
これは、600曲を超える曲から5つのステップを踏んで練習できるサービスで、最初は弦一本から弾き始めてステップが上がると押さえる弦の数も増えていくというもので、初心者でもそれっぽく弾けることから、弾けてる感じが強くなって継続しやすくなります。
現在、ギターだけでなく、ピアノバージョンも開発中だそうです。
②仲間とセッション
「オトナカマ」というサークル活動を開催し、楽器をやっている見知らぬ人同士でセッションを行っているそうです。
機材や場所は島村楽器のスタッフが用意し、足りないパートもサポートしてくれるそうです。
仲間とセッションする方が一人でやるより楽しいということで、人気の活動のようです。
③目指せ檜舞台
島村楽器では、音楽教室に通う人たちの定期演奏会を開催しているそうです。
その舞台として、サントリーホールやオペラシティ、紀尾井ホールなどの檜舞台を用意し、アマチュア楽器演奏者にとっては夢の舞台となっています。
30年~40年前は、10代、20代か、親が子供に楽器を買うケースが多かったのが、現在は50代以上の方が趣味でやるケースが多いそうです。
島村楽器の先代社長の言葉に
『物を売る前に「コト」を売り、「コト」を売る前に「人」を売る』
というものがあるそうです。
何のために楽器を演奏するのか、そのために販売スタッフに何ができるのか。
楽器を販売して終わりではなく、販売したあとにお客様にどんな付加価値をつけられるかが大事だ、という話は共感できました。
私がやっている鍼灸マッサージも、患者さんに施術をして終わりではなく、他に何ができるのか。
痛みが出にくくなるような独自のセルフケア、患者さんの悩みの相談相手になる、患者さんに役に立つ情報を提供する、患者さんにとって居心地のいい場所である、など患者さんのために何ができるのかを考え続けていきたいと思います。