クライアントに対して3つだけ質問が許されるとしたら、その3つの質問は次のものである。
あなたは何をしたいのですか?
あなたは何をしていますか?
あなたは何を感じていますか?
これは、ゲシュタルト療法で有名な精神分析医のパールズがした3つの質問です。
人間は何かしたいことがあります。
それは目的と呼ばれます。
目的を遂行するために行動します。
しかし、しばしばその行動が目的の遂行にそぐわないために、やりたいことをうまくできません。
ではどうするか。
自分のやりたいことと、自分のやっていることの差に気付くことが必要です。
そのために3つの質問をしています。
あなたは何をしたいのですか?
→ クライアントの目的を明確にする
あなたは何をしていますか?
→ クライアント自身が行っていることに気付かせる
あなたは何を感じていますか?
→ クライアントの目的と自身が行っていることの差に気付くチャンスを与える
この中でも「あなたは何を感じていますか?」という質問が大切で、この質問をすることで目的と行動の違いに気付いて修正することができます。
これは、介助をするときや、リハビリをする時、自分の体の使い方に気付くときなどに有効な手段となります。
ただ適当に動くのではなく、何がしたくて、今何をしていて、どう感じているのか。
それを意識することで、自分の体への意識が高まり、問題解決の一歩になるかもしれません。
参考文献
「アウェアネス介助論(上巻)」(澤口裕二 著)