苦しかったときの話をしようか

苦しかったときの話をしようか
森岡 毅 著


「この世界は残酷だ。しかし、それでも君は確かに、自分で選ぶことができる!」

昔に比べて多様な生き方を選ぶことができるようになった反面、どう選んだらいいか、自分には何が向いているのか分からずに悩んでいる人が増えていると思います。

就職活動をしている若者や、転職しようか考えているビジネスマン、起業しようとしている人など、どう考えたらいいか分からない人におすすめできる良書でした。

 

 

よく経験が足りないとか、まだ他の業界を知らないという話がありますが、本書では問題の本質は「自分の中に軸がないこと」だと言い切っており、就職をするまでの間に自分自身を知るための努力を十分に行ってこなかったという考え方はとても共感できました。

自分のことを知っている度合をSelf Awrenessといい、自分が何者で、どんな特徴があって、どんなときに幸せを感じるから、どんな職に就いて、どのような人生を送りたいか、こういったことを考える機会が少ないことが日本の課題であるという意見も説得力があったし、本書には自分を知るためのヒントが詰まっていました。

また、ブランド・エクイティー・ピラミッドの話も勉強になりました。

Who(誰に)、What(何を)、How(どうやって)提供するかを、その価値(Valuable)や信頼性(Believable)、際立っているか(Distinctive)、自分の本質と一致しているか(Congruent)という視点で分析する。

これは自分の価値を相手に伝える就職活動でも役に立ちますが、社会人が新たなスキルを獲得したり、他社と差別化するときにも役に立つ内容だと思います。

 

 

以下、参考になった内容を抜粋。

・年収を決める法則は、「職能の価値」、「業界の構造」、「成功度合いによる違い」の3つ。これらの組み合わせである程度の年収が決まっているので、どの業界のどの会社に就職するかを選んだ時点で、将来の年収は自動的に決まっている

・会社の将来性を見極めるコツとして、今の大企業に入るのではなく、将来の大企業に入らなければならない。そのためには持続可能な需要の変化を見る、その会社の基幹技術の代替可能性を考える、持続的にシェアを取るための競争力の源泉を考えることが重要

・強みの見つけ方として、自分の好きなことをあげて、T(Think:考えるのが好き)、C(Communication:人と繋がるのが好き)、L(Leadership:変化を起こしたり人を動かすのが好き)、それ以外と4つに分けて考えると分かりやすい

・人間の本質は自己保存で、動物の脳に備わった現状維持機能である。鹿も猪も人間も、今の山で多少不満があってひもじくても、生きていけるのであれば、別の山に移って餓死する最悪のリスクを避けようとする。そのリスクを取ることを考え始めたときに、脳があらゆるストレスを発生させて行動を止めようとする。不安や緊張はその産物だ。
できるだけ選ばなくていいように、決断しなくて済むように、不安やストレスがないように、痛くないように、変化が少ないように、安全なように、楽なようにほとんどの社会人が生きている

 

 


苦しかったときの話をしようか ビジネスマンの父が我が子のために書きためた「働くことの本質」

【この記事を書いた人】

photo 西ヶ原四丁目治療院 院長の佐藤弘樹(さとうこうき)と申します。
はり師・きゅう師・あんまマッサージ指圧師の国家資格を持ち、病気の治療、予防のお手伝いをしています。

たった一人でも、「治療に来てよかった」と満足していただき、 人生を豊かに過ごすお手伝いをすることを理念としております。
お気づきの点や質問等ございましたら,どうぞご遠慮なくお聞かせくださいませ。

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