「神田橋條治 医学部講義(創元社)」からのご紹介です。
神田橋先生が本書で説明していた自然治癒力の話が印象に残りました。
ある治療を行って症状が改善されているときに、それを増量するとかえって悪くなることがある。
こういった場合、
「今、自然治癒力を保護している環境としての医療がまあまあうまくいっているから、このままで様子をみましょう」
というのが大事で、積極的ではなく保護的医療となる。
鍼灸マッサージでも同じことが言えると思いました。
現在の治療がうまくいっていると、もう少し刺激を強くした方がさらによい効果が出るのではないかと考えてしまいます。
ちょうどよい刺激だからこそ、自然治癒力が促進されて少しずつうまくいっているのに、それを待てない。
様子をみること、積極的ではなく保護的に治療を行うことの大切さを改めて実感しました。
神田橋條治 医学部講義