入れ歯が見つからない

先日、90代の一人暮らしの患者さんから聞いた出来事です。

ある日、夜寝ようと思ったら入れ歯を外すのを忘れたことに気付きました。

いつもなら、寝る前に洗面台のところで外して所定の場所に置いておくそうなのですが、この日は外すのを忘れてしまったそうです。

改めて洗面台に行って外すのは面倒だったので、ベッドの脇に置いてそのまま眠ってしまいました。

 

 

翌朝、起きて洗面台に行って入れ歯をつけようと思ったら、そこには入れ歯がありません。

「あー昨日はベッドの脇に置いたんだ」

と思い出し、ベッドのところに戻ってみるとそこにも入れ歯がありません。

ベッドの周りも探してみたそうですが、そこにも見当たりません。

探すのに疲れて、とりあえず朝ご飯を食べようとしても、入れ歯がないのでうまく嚙めません。

そのため、咀嚼できないまま飲み込むことになってしまいます。

 

 

その後も入れ歯を探したそうですが、見つかりません。

数日後、当院の受診日だったのですが、その時に入れ歯の話を聞きました。

その時点でもまだ見つかっていなかったのです。

患者さんは珍しく胃が痛いとおっしゃっていたのですが、この話を聞いて合点がいきました。

食べ物を咀嚼できず飲み込むことが続いたため、胃に負担がかかってしまったのだと思います。

さらに、入れ歯がないせいか滑舌も悪くなっていました。

咀嚼と胃の負担、滑舌のことを患者さんに説明し、さすがに何日もこの状態が続くのは良くないので、娘さんに電話して入れ歯を一緒に探してもらうことを提案し、それでも見つからなかったら歯医者さんで再度入れ歯を作ってもらった方がよいという話もしました。

また、ベッドの下はちょっと物が溜まっているそうなので、それを少し避けて再度探してみるとおっしゃっていました。

 

 

そして後日、、、

こちらの患者さんが来院した際に、開口一番

「入れ歯、ありました~!!」

と報告して下さいました。

ベッドの下の物の間に挟まっていたとのことで、娘さんに電話しなくても見つかったそうです。

入れ歯が見つかって一安心、胃の痛みも治ったとのことでした。

 


参考サイト:

日本臨床内科医会:「食道の不快な症状」
https://www.japha.jp/general/byoki/reflux-esophagitis.html

すこやかな毎日、ゆたかな人生Glico:食べ物をよく噛むと、なぜおなかにいいの?意外と知らない咀嚼の重要性
https://cp.glico.com/bifix/article/2017/09/29/post_94.html


【この記事を書いた人】

photo 西ヶ原四丁目治療院 院長の佐藤弘樹(さとうこうき)と申します。
はり師・きゅう師・あんまマッサージ指圧師の国家資格を持ち、病気の治療、予防のお手伝いをしています。

たった一人でも、「治療に来てよかった」と満足していただき、 人生を豊かに過ごすお手伝いをすることを理念としております。
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