アレクサンダーテクニークに関する著書「実践 アレクサンダーテクニーク 自分を生かす技術」からのご紹介です。
参考文献:実践 アレクサンダーテクニーク 自分を生かす技術(ペドロ・デ・アルカンタラ著(風間芳之訳))
はり・きゅう・あんまマッサージの治療をしていると患者さんから
・ベッドは硬い方がいいですか?
・椅子は背もたれによりかからない方がいいですか?
といった日常生活の道具に関する質問を受けることがあります。
これらの質問は、もっと健康になりたいという欲求があるからだと思います。
その答えが本書に説明されていました。
以下に本文を抜粋します。
人間は形も心も、一人ひとりが違う存在で、だれにでも心地よい家具を作るのは不可能です。
背が高くて手足の長い人には座り心地が良い椅子でも、背が低くずんぐりした人にとってはそうではありません。
もっと大切なことは、心地良いものが必ずしも健康に良いとは言えないということです。
家具のデザインは色々ありますが、理想的な「自己の使い方」に合わせて設計されているとは言えません。
平均的な(つまり習慣的な)使い方に合わせてあるのです。
たくさんの人が、安楽椅子やソファにまるで崩れるおちるような姿勢で座っています。
それでもその人たちに「心地良いですか?」と聞けば、「はい」と答えるでしょう。優れたデザインで、しっかりと作られた家具であっても、あなたが自分自身を「良い使い方」に導くことができなければ、家具のメリットを生かすことはできません。
家具をどうするか考える前に、まずは自分自身のからだの使い方を学ぶことが大事です。
そのために、アレクサンダーテクニークの考え方が必要になります。