先日、
「第1回中小企業のカスタマーハラスメント対策セミナー【東京都カスハラ防止条例解説編】」
という講座を受講しましたので、今回はその話を紹介いたします。
講師は、東京都カスタマーハラスメント防止ガイドライン等検討会委員で、公益社団法人消費者関連専門家会議専務理事の齊木茂人 氏です。
本講座の目的は、
「カスタマーハラスメント(以下、カスハラ)を正しく理解し、安心して働ける環境をつくる」
ことです。
ただし、前提として多くは善良な顧客であり、その声を商品・サービスの改善、開発さらには経営に活かすこと必要であるため、安易にカスハラと決めつけないことが大事だという話がありました。
昨今、カスハラの増加に伴い、労働施策総合推進法の施行、改正が行われるとともに、他にも多くの業種で改正が行われているそうです。
・国土交通省が道路運送法などに基づく省令を改正
→タクシーやバスの運転手を対象とした車内での氏名掲示義務を廃止
・労災認定基準評価表の改正
→心理的負荷による精神障害の認定基準にカスハラが追加された
・旅館業法の改正
→カスハラを行った者の宿泊を拒むことができる
6月末には、三重県桑名市でカスハラ条例施行後、初めて認定される事案が発生して話題になりました。
桑名市公式サイト:概要の公表
https://www.city.kuwana.lg.jp/shoko/shigoto/cusharaboshi/gaiyokohyo.html
NHK 三重 NEWS WEB :三重 桑名市「カスハラ」条例施行後 初めて認定 概要を公表
https://www3.nhk.or.jp/lnews/tsu/20250630/3070015576.html
東京都のカスハラ防止条例第2条では、以下のようにカスハラを定義しています。
「顧客等から就業者に対し、その業務に関して行われる著しい迷惑行為であって、就業環境を害するものをいう」
ここで書かれている「著しい迷惑行為」には以下の二つがあります。
・要求内容が不当(高額賠償、理不尽な要求など)
・行き過ぎた行為(脅迫、暴言など)
この「著しい迷惑行為」によって、「就業環境を害する」ものをカスハラとしているそうです。
カスハラに対して、企業としては基本方針や相談体制、場面別の対応方針を作成するなどの取り組みが必要となってきます。
また、クレームがカスハラにならないよう、未然防止を行うことが重要ということでした。
クレームへの初期対応として、顧客に寄り添いながら、要求内容や事実確認を行い、対応内容の記録や情報共有を行う必要があります。
特に以下の四つの話は勉強になりました。
①否定しない
②限定謝罪を用いる
③できること、できないことを明確にする
④選択肢を示す
また、カスハラかどうか判断が難しいケースの場合には、具体的な時間や回数、発した言葉、要求内容から客観的に判断を行っていきます。
事業者側が真摯に対応したにも関わらず、著しい迷惑行為が収まらない場合、就業者の安全を確保するとともに、対応の中止や退去命令の必要性を検討する必要があります。
ほかにも、嫌がらせ目的のSNSや口コミに対する対応方法の話が聴けたのもよかったです。
・ユーザー名、URL、投稿日、投稿内容などをスクリーンショットで保存し、脅迫を伴う内容の場合、第三者(弁護士・警察など)に相談する
・総務省が支援している「違法・有害情報相談センター」に相談する
・SNSプラットフォームへの通報・削除依頼を行う
・プロバイダ責任制限法に基づき発信者情報開示請求を検討する
私は個人事業主なので、カスハラに関しては基本的に自分自身が主体となって対応しなければなりません。
どんな行為がカスハラで、どんな対応をを考えていく必要があるのか、勉強になりました。






西ヶ原四丁目治療院 院長の佐藤弘樹(さとうこうき)と申します。