首の痛み
首(以下、頚部)の場合、原因は様々です。原因は、交通事故、加齢によるもの、携帯やPCの見過ぎによるストレートネック、こりが強すぎるもの、心理的ストレスなどがあります。
また、慢性的な頚部痛もあれば、いわゆる寝違えといわれる急性頚部痛もあります。
治療の進め方
1.病院へ紹介すべきかの判断
まず経緯や経過をお聞きし、状態を観察して、病院に紹介すべきかの判断をします。以下のような症状がある場合、当院では治療を行わず病院の受診をすすめます。
(例)
骨折が疑われる
上肢の麻痺(手に力が入らない)
思い当たる原因もなく安静にしていても痛む
2.治療
急性頚部痛の場合と慢性頚部痛の場合とで方針を分けて考えています。①急性頚部痛の場合
◎痛みを軽減して動かせるようになることを最優先で考えます。まずは座った状態で、どの程度動かせるのか、どうしたら痛むのか診ていきます。
その後、楽な姿勢になって頂いて治療をしていきます。
痛む場所を強く刺激するとかえって痛みが強くなることがあるため、痛む場所はほとんど刺激しません。
それ以外の場所(特に肩甲骨周辺や腕)をうまく刺激したり、動かしたりしていくことで症状を改善していきます。
少しずつ痛みが軽減してきたら、頚部の長さの意識や体の使い方をお伝えします。
患者さんごとに痛みの強さやできることが違うので、その都度、状態に応じたアドバイスを行います。
また、置き鍼やテーピング等を使いながら少しでも痛みの軽減を目指します。
②慢性頚部痛の場合
◎背骨の歪み、筋肉の緊張をを少しずつ整えながら頚部に負担がかからない体の使い方を考えます。慢性頚部痛はPCや携帯を使う時間が長くなってきたことによるものが多いです。
人間の頭は5~6キロあり、下を向いている状態が長く続くと、特に頚部の負担が大きくなり痛みにつながっていきます。
そのため、背骨の歪み、筋肉の緊張を整えながら、「頚部の長さ」、「頭との関係」を患者さんと一緒に考えていきます。
そのほか、その患者さんに合った頚部痛予防の体操や動かし方をお伝えしていきます。