産経新聞に掲載されていた記事からのご紹介です。
「昔取った杵柄でデイサービス」という就労デイサービスに関する記事です。
デイサービスというと、介護認定を受けた高齢者が日中、ゲームや折り紙をしたり、軽い体操をして過ごす場で、引きこもりを防いだり、活動を促すのが狙いです。
しかし、男性や若年認知症の方には人気がないそうです。
そこで考えられたのが「就労デイサービス」。
軽度認知症やアルコール依存症、引きこもりの人などに、現役時代の仕事や特技、趣味の腕を「仕事の場」として発揮してもらおうと考えました。
これがドンぴしゃりだったそうです。
元調理師で認知症の男性には刃物研ぎを、和菓子職人だった男性には菓子作りを頼んだりするうちに、仕事は午前9時からといった時間感覚が出始めたり、明日は仕事だから早く寝ようとアルコールを控えたりする効果が出てきました。
認知症や障がいで介助が必要になっても、仕事で何かを生み出したり、地域に貢献したりすることが喜びであるのは変わらず、それが生きがいとかやりがいにつながっていくのだと思います。
介護事業所が、地元企業などと協力して「ちょこっと仕事」を生み出し、若年性認知症の人などが携わるといった取り組みが、本当にわずかですが、始まっているようです。
これは高齢者も同じで、「何もできない」と決め付けるのではなく、「できないこともあるけれど、できることもある」と考えて、何ができるのかアイディアを出し合っていく。
そんな介護が、各地で広がっていくといいなと思いました。