その痛み、手術しなくても治ります!(現代書林)
清水泰雄
整形外科医が実践する、テーピングによって筋肉をゆるめることに着目した書籍です。
痛みの原因は椎間板や脊柱管が狭くなって神経を圧迫しているのではなく、トリガーポイントと呼ばれる筋組織の索上硬結であるという考え方は金沢の加茂先生と同じ考え方でした。
トリガーポイント注射という治療法も加茂先生と同じですが、本書で私が注目したのは、トリガーポイントテーピングというキネシオテーピング理論を元に著者が考案したやり方です。
通常のテーピングは痛みのある部位を固定しますが、これはテープを貼った部分の皮膚を持ち上げて皮膚の下の組織全体をゆるめるというものです。
筋肉を伸展させた状態でテープを貼ることで皮膚の下の筋膜がゆるんで、血液やリンパ液の流れが促進されると同時に、発痛物質が押し流されるという説明は納得できました。
しかも、これはやり方が分かれば患者さんが自宅でもできるので、簡易的な予防効果もあって有用だと思いました。
その痛み、手術しなくても治ります! 椎間板ヘルニア・脊柱管狭窄症・変形性膝関節症・坐骨神経痛