改訂新版 リピート率90%超! あの小さなお店が儲かり続ける理由
中谷嘉孝 (著)
経営者や個人事業主として考えなければならないことが、分かりやすく、コンパクトにまとめられていてとても読みやすかったですし、共感できる内容が多くて勉強になりました。
以下、本文の内容を抜粋しながら私が思ったことを記載しました。
・通常、人が上手いか下手か、あるいは、美味しいか不味いかなどを判断する基準は、多くの場合、職人の腕というより自分の好みに合っているかどうかにかかっているのだ
これは本当にその通りだと思います。
しかし、何でもかんでも相手に合わせようとすると、魅力や特徴がなくなってしまいます。
相手に合わせるのではなく、自分が本当に付き合いたい人に分かってもらうようにすることの重要性がよく分かりました。
・売るとは教えること。教えることは人を安心させてあげることである。そして、決して大げさではなく、教えるとは人を幸せにすることだ。プロとしてはあたりまえの専門知識を、素人であるお客様にわかりやすく伝え、正しい知識をお客様に植えつけていくことは、絶対的な信頼を生み出す
自分のビジネスの価値を伝えるには、その価値を分かりやすくお客様に伝えて納得してもらい、安心感をもってもらう必要があります。自分にはそれがきちんとできているか、考えさせられました。
・コロナショックでお客を失ったのは、「便利」か「お得」のものさしで選ばれていたお店である
便利かお得かだけで選ばれる店は、他に便利でお得なお店があればすぐに浮気して、色々なところへ行ってしまい、生涯顧客にはなり得ないです。
お店がお客様を選ぶというのは、生涯顧客になり得るお客様かどうか判断することであると思います。そのようなお客様に対して、精神誠意のサービスを提供するようにしたいです。
・これからの集客に必要なのは、量への執着ではなく、精度へのこだわりである。経営者にとってお店の看板は、人生そのものである。進んで安いお客と関わることで、自らその看板を汚すことは決して許されない
量をたくさん集客しても意味はなく、いかに自分のお店の価値を理解して生涯付き合いたいと思うお客様を集客できるかが大事であることがよく分かりました。
ただ、本書にある「会員制サロンにする」という考え方はあまり共感できませんでした。
確かに「会員様さえよければよい」というやり方の方が経営はうまくいくのかもしれませんが、何か働くことの本質を見失っている気がしてしまいます。例えはおかしいかもしれませんが、昔の大店の商人が、金持ちにしか商品を売らないようなイメージ。
もちろん会員様(常連さん)が大事という考え方は分かりますが、それとは別に、たとえ小さいお店だとして、社会や地域のため、高齢者や社会的弱者のために何かできることを模索し続けていく姿勢も忘れないでいたいと考えています。
改訂新版 リピート率90%超! あの小さなお店が儲かり続ける理由