死を前にした人にあなたは何ができますか

死を前にした人にあなたは何ができますか?(医学書院)
小澤竹俊

 

誠実に看取りと向き合ってきた在宅医がたどりついた、穏やかに看取るための方法をまとめた一冊です。

私が相手を完全に理解することはできなくても、相手が「自分の理解者だ」と思う可能性はあり、そのために相手の苦しみを聴くことが大事という考え方は共感できました。

 

医者

 

私は医療従事者ですが、相手の話を聴くとき、いつから具合が悪いのか、痛みはないのかといった、自分が知りたいことだけに注意が向いてしまうことはよくあります。

本当に相手が伝えたい言葉に耳を傾けるとともに、言葉だけでなく、表情などの非言語的なメッセージにも配慮して聴くことの重要性が理解できました。

 

以下、特に勉強になったことを抜粋しました。

・現場で援助的コミュニケーションを実践して良い聴き手になっているか否かを知るヒントに、「そうなんです」という言葉があり、これが出てきたら良い聴き手になっている証拠。

・沈黙が長いとき、相手の思考の流れを止めずに話を伺う方法として、「今は、どんなことを考えていましたか?」と聴くのがよい。

・苦しみは希望と現実の開きであり、答えることができる苦しみとそうでない苦しみがある。答えることができない苦しみは、どれほど医学や科学が進歩しても残り続けるので、その中でも穏やかになれる可能性を模索していくことが重要。


死を前にした人に あなたは何ができますか?

【この記事を書いた人】

photo 西ヶ原四丁目治療院 院長の佐藤弘樹(さとうこうき)と申します。
はり師・きゅう師・あんまマッサージ指圧師の国家資格を持ち、病気の治療、予防のお手伝いをしています。

たった一人でも、「治療に来てよかった」と満足していただき、 人生を豊かに過ごすお手伝いをすることを理念としております。
お気づきの点や質問等ございましたら,どうぞご遠慮なくお聞かせくださいませ。

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