自閉症の僕が、今も跳びはねる理由

自閉症の僕が、今も跳びはねる理由
東田 直樹 (著)


著者の東田さんが13歳の時に書いた「自閉症の僕が跳びはねる理由」、高校生で書いたその続編、そして30代となった今回は、みんなが疑問に思っていることに答えつつ、自分の特性とどう折り合いを付けて向き合っているのか、を中心にQ&A方式で描かれていました。


参考ブログ:跳びはねる思考
https://nishigahara4-harikyu.com/blog/jumpthinking


著者独自の工夫や世界観は健在で、今回はそれがより具体的に描かれていたように感じました。

言葉がなかなか出ないとき、必死に過去の場面を思い出して言葉を探していることや、〇〇と△△のどっちがいい?と聞かれたら、好きな方ではなく、頭に残っているあとから言われた△△という言葉が口から出てしまうこと、開けると閉めるはセットになって記憶されていてドアが閉まるまで納得できないことなど、様々なエピソードが紹介されていました。

 

 

著者の言葉が響くのは、それが一般論や教科書に書いてあることではなく、自身が体験したことを繰り返し考察して自分なりの考えとして落とし込んでいるからだと思います。

なぜ指示通りできないのか、話が聞けないのか、突然の行動をしてしまうのか、といった自閉症の特性に関しては、著者の説明により言動の理由をある程度推測することができます。

それでも、著者の対応の仕方がすべての自閉症の方に当てはまるやり方ではなく、そのやり方をヒントにして、各自で考えて工夫をしていくことが大事なのだと思いました。

著者が使っている文字盤が本の巻末に付いていましたが、かなりの試行錯誤の末にたどり着いたやり方であることが描かれていました。

 

 

ほかにも印象に残った内容を以下に抜粋。

・言葉はわかっているけれど表出できない人もいて、表出できる言葉だけが、その人の言葉の理解度を表しているとは限らない

・奇声が止められないのは、びっくり箱みたいに飛び出す言葉を自分でコントロールできないからで、気持ちの問題ではない。げっぷが出るときと似ていて、あっと思ったときには口から飛び出している

・成功体験というのは課題ができることだけではない。大事なのは、次もやってみようと思えること。支援者に心がけてほしいのは、その人のやる気をどう持続させるか。そのために必要なのは失敗を失敗と思わないこと、失敗も成功するための経験の一つだと考えること。失敗がゴールではなく、通過点になることが、成功体験にとって大切なこと

 


自閉症の僕が、今も跳びはねる理由 (角川書店単行本)

【この記事を書いた人】

photo 西ヶ原四丁目治療院 院長の佐藤弘樹(さとうこうき)と申します。
はり師・きゅう師・あんまマッサージ指圧師の国家資格を持ち、病気の治療、予防のお手伝いをしています。

たった一人でも、「治療に来てよかった」と満足していただき、 人生を豊かに過ごすお手伝いをすることを理念としております。
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