入院による認知機能低下防止の話

今回は私が訪問マッサージの施術をしている90代の患者さん(以下Aさん)から聴いた話を紹介いたします。

Aさんは昨年、自宅で転倒し立てなくなり、救急車で病院に搬送された結果、恥骨にヒビが入っていることが判明し、しばらく入院することになりました。

Aさんの恥骨のヒビは、手術が難しく安静による自然治癒での対応となる旨、医師から説明されたそうです。

 

 

高齢の患者さんが入院や手術をされる場合、一般的に安静を強いられることが多いため足の筋力が低下するとともに、環境が変わることによるストレスで認知機能が低下しやすいと言われています。

参考サイト:

国立長寿医療研究センター 入院すると、もの忘れが進むというのは、本当でしょうか。
https://www.ncgg.go.jp/dementia/prophylaxis/007.html

鳥取県医師会 健康なんでも相談室
https://www.tottori.med.or.jp/nandemo/%E5%85%A5%E9%99%A2%E3%81%8D%E3%81%A3%E3%81%8B%E3%81%91%E3%81%AB%E8%AA%8D%E7%9F%A5%E7%97%87%EF%BC%9F


2ヶ月ほど入院し、無事に退院したAさん。

訪問マッサージの施術を再開することになり色々お話を伺っていると、入院前と比べて認知機能の変化はなさそうでした。

そこでAさんに、入院中はリハビリ以外にどんなことをして過ごしていたかを聞いてみました。

Aさんは

「数独をやるのと、ことわざの本を読んでいたのよ。数独は初級から始めて上級までやってたわ」

とおっしゃっていました。(数独とことわざの本は家族が差し入れしてくれたそうです)

 

 

なるほど、数独は安静にしていてもできますし、脳のよい運動にもなります。ことわざの本も、これどんな意味だっけ?と確認しながら読んでいたそうです。私も以前、数独をやっていた時期があります。

参考ブログ:久々に数独をやってみました
https://nishigahara4-harikyu.com/blog/sudoku/

 

Aさんには数独やことわざがよかったみたいですが、他にも詰将棋や音楽を聴く、文字を書く、本を読むなど、安静にしていても楽しみながら脳を刺激することはできそうです。

入院中安静を強いられても、そのときにできることをやっていくことで、認知機能の低下を防ぐことができることをAさんに教えてもらいました。

 

 


【この記事を書いた人】

photo 西ヶ原四丁目治療院 院長の佐藤弘樹(さとうこうき)と申します。
はり師・きゅう師・あんまマッサージ指圧師の国家資格を持ち、病気の治療、予防のお手伝いをしています。

たった一人でも、「治療に来てよかった」と満足していただき、 人生を豊かに過ごすお手伝いをすることを理念としております。
お気づきの点や質問等ございましたら,どうぞご遠慮なくお聞かせくださいませ。

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