現在、国家資格等のオンライン・デジタル化が始まっています。
参考サイト:デジタル庁 国家資格のオンライン・デジタル化が始まります
https://digital-gov.note.jp/n/n15030e2601fb
国家資格の免許がデジタル化すると、資格保有者の住所や氏名の変更申請が簡素化されたり、デジタル資格者証のデータを入手したりできるようです。
2024年8月6日からは4つの国家資格(社会福祉士、介護福祉士、精神保健福祉士、公認心理師)のオンライン・デジタル化が始まっています。
私が保有している、「あん摩マッサージ指圧師」、「はり師」、「きゅう師」(以下、あはき)の資格は、2025年秋以降順次対応が行われる予定となっています。
現状、あはき以外にも、医師や看護師、薬剤師など医療系の国家資格の資格証はB4サイズの紙のものだけです。
「あなたは、あはきの国家資格を持っていますか?」
と患者さんに質問された場合、証明する手段として紙の資格証を見せるしかありません。
個人事業主として開業している場合は、紙の資格証を院内に掲示しているところが多いと思います。(当院でも院内に掲示してあります)
ただ、病院や鍼灸院、介護施設などに勤務している場合は、資格証を持ち歩いているわけではないので、国家資格保有者であることの証明が難しかったのです。
これがデジタル資格者証になれば、電子署名が付与されたデジタル資格者証がPDF形式で発行できるため、国家資格保有者であることが証明しやすくなります。
現在、無資格者の施術による健康被害が増加しています。
デジタル資格者証があれば、患者さんが施術を受ける前に、国家資格保有者であるか簡単に確認することができるようになると思います。
最近も歯科医療において、歯科助手が無資格で治療行為をしていた疑いがあり、歯科医師法違反容疑で歯科医師の院長と歯科助手の女性が逮捕されるニュースがありました。
参考サイト:YAHOO!ニュース 歯科助手が無資格で治療行為か 歯科医師法違反容疑で院長ら逮捕
https://news.yahoo.co.jp/articles/0e0a7a65d1230d478484da2c9259196b8363c9a2
今後もこうした事件が増えると、医療系の仕事はデジタル資格者証を患者さんに提示してから診療や施術を行う、という流れになっていくかもしれません。
参考ブログ:
無資格者と有資格者の区別
https://nishigahara4-harikyu.com/blog/qualifiedperson/
無資格者の施術について
https://nishigahara4-harikyu.com/blog/treatment-unlicensed-persons/
また、現状は保健所にあはきの開業届を提出する際、「あはき国家資格の資格証の原本」+「資格証の写し」を準備する必要がありますが、これも今後は不要になっていくかもしれません。
ただ、デジタルの場合、改ざんや不正も増えていくと思うので、そのあたりの対策がしっかりされているかが重要です。
今後、様々な分野でデジタル化、オンライン化が進むと思いますので、適宜情報をチェックしながら対応していきたいと思います。