宮崎中央新聞の記事からのご紹介です。
宮崎中央新聞のサイト
本新聞の記事で紹介されていた「野村克也元監督の選手の育て方」という話が印象に残りました。
元阪神タイガース監督の野村さんは、新庄 剛志選手に聞きました。
「なぜおまえは必ず初球から振っていくんや。配球をどのように考えとる?」
新庄選手は野村監督のこの質問に「配球ってなんですか?」と答えたそうです。
その翌年の春のキャンプで、野村監督はなんと新庄選手にピッチャーをやらせたそうです。
なぜか。
「人を見て法を説け」という言葉があるやろう。
10人いれば10人とも考え方や野球観、人生観も違う。
同じことを言っても分かるやつと分からんやつがおる。
まして新庄の場合は日本語も通用せん。だからピッチャーをさせたんや。
ピッチャーというのは、ボールを握り、マウンドに立ち、キャッチャーのサインを覗き込む。
そしたらおのずと野球には配球があるってことが分かるんや。
その後、眠っていた新庄選手の素質は見事に開花し、大リーグに挑戦するまでになりました。
これからの人材育成は、「どこをどうすれば潜在能力を目覚めさせることができるのか」を考えることが重要で、指導者やリーダーにはそうした指導力が望まれます。
同じことを説明しても、理解してすぐに実践できる人もいれば、何度言っても分からない人もいます。
そんな時、あの人は物覚えが悪いからダメだと諦めるのではなく、どうしたら理解できるのか、人を見て教え方を工夫する野村監督のやり方は勉強になりました。