回数をやればよいという筋トレ思考

今回は患者さんにお伝えするセルフケアについて書きます。

当院にいらした患者さんに、ストレッチ方法や体の動かし方のセルフケアをお伝えした際、

「これは何回やればよいですか?」

と聞かれることがあります。

 

 

私がお伝えするセルフケアは回数はそれほど重要ではなくて、体に意識を向けながらゆっくり動かしていくものが多いのです。

そのため、回数はそんなに重視していなくて

「2、3回で十分なので、しっかり意識しながらゆっくりと丁寧に動かして下さい」

とお伝えしています。

ところが、その意図が正しく伝わっていないせいか、とにかく回数をやればよくなると思っている方がいらっしゃいます。

これが筋肉を付けることが目的の筋トレであれば、「50回やって下さい」ということでよいのかもしれません。

 

 

しかし、「体の緊張している筋肉をゆっくり刺激する」、「動きが悪くなって固まっている関節を少しずつ動かしていく」、といったセルフケアの場合には、筋肉や関節に意識を向けて、できるだけゆっくり、もし痛みが出たらやり過ぎなのでその一歩手前まで、といったことを意識する必要があるのです。

とにかく回数をやればよい、という筋トレ思考ではかえって症状が悪化してしまう可能性があります。

回数という分かりやすい目標があれば、それを達成するだけでよいと単純に考えてしまいがちです。

ただ回数をこなすのではなく、いかに自分の体と対話していくか、体の状態を意識しながらやっていくかをきちんと伝えていきたいと思います。

 


【この記事を書いた人】

photo 西ヶ原四丁目治療院 院長の佐藤弘樹(さとうこうき)と申します。
はり師・きゅう師・あんまマッサージ指圧師の国家資格を持ち、病気の治療、予防のお手伝いをしています。

たった一人でも、「治療に来てよかった」と満足していただき、 人生を豊かに過ごすお手伝いをすることを理念としております。
お気づきの点や質問等ございましたら,どうぞご遠慮なくお聞かせくださいませ。

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