刺してある鍼を抜く仕事の意義

今回は鍼灸で新人がやる「刺してある鍼を抜く」仕事について書きます。

鍼灸の国家資格をとって新人として就職した場合、最初から自分のやりたいように患者さんに鍼灸をやらせてくれるところはほとんどないと思います。

そのため、最初は掃除、洗濯、電話対応や受付業務、ベッドメイキング、道具の補充などが主な仕事になります。

 

 

その合間に、院長や先輩にそのお店での鍼灸の流れや触る練習、ツボを探したり鍼灸をやってみる練習、患者さんとのコミュニケーションの取り方などを教わっていくことが多いと思います。

私もいくつかの院で、新人として教えてもらったことがありますが、仕事の一つとして

「刺してある鍼を抜く」

という仕事をやったことがあります。

参考ブログ:刺した鍼を抜くという行為
https://nishigahara4-harikyu.com/blog/acupuncture-removed-act/

 

やることは

①刺してある鍼を痛くないように上手に抜く
②抜きもれがないか本数をチェックする

ということです。

 

 

一見すると簡単な仕事に思えますが、実は奥が深い仕事なのです。

鍼を抜くときにどんなことを考えて行うか、これがとても大事です。

・なぜこのツボを使っているのか

・左右対称ではなく、右と左で鍼の位置が違うのはなぜか

・右は深くて左は浅く入っているのはなぜか

・なぜ左の腰痛なのに、右側だけに鍼をしているのか

など、疑問に思うことがたくさん出てくるはずで、それを細かく確認していくことが上達に繋がっていきます。

新人のときに、このことに気付けるかがその後の成長速度に影響すると思います。

幸い私は気付くことができ、当時院長に質問しまくりました(笑)

忙しいと答えてもらえないことがあったり、自分で考えてあとから再確認したりしていましたが、それがよい経験になったと考えています。

他の仕事も同様で、何かしら意味を見出して考えながらやることが成長に繋がっていくのだと思います。

 


【この記事を書いた人】

photo 西ヶ原四丁目治療院 院長の佐藤弘樹(さとうこうき)と申します。
はり師・きゅう師・あんまマッサージ指圧師の国家資格を持ち、病気の治療、予防のお手伝いをしています。

たった一人でも、「治療に来てよかった」と満足していただき、 人生を豊かに過ごすお手伝いをすることを理念としております。
お気づきの点や質問等ございましたら,どうぞご遠慮なくお聞かせくださいませ。

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