あきないの心 繁昌を招く倉本長治の88のことば(商業界)
倉本初夫 著
「店は客のためにある」また「一人のお客さまに真実を尽くす。その繰り返しに繁昌は宿る」という商業倫理の入門書。
店は客のためにあるという信念に立ち、たとえ小さな店であっても誠実で、経営内容とお客の信頼の維持し続けること。
いちいちマニュアルを見たり、店長に問い合わせたりしなくても、自分の判断で正しいと信じて行動できること。
今の商売は、責任を負うことを嫌ってすぐ上司に確認したり、多店舗経営をしてお客の細かな要求に応えないなど、お客との信頼関係や責任感が不足していると思うので、商売をしている人にはぜひ読んでほしい一冊です。
以下は、私が特に印象に残っている言葉です。
・商人の目的
あきないという行為、その企業活動を通じて地域社会の豊かさや幸せに貢献していくこと。人のために役にたち、人々に喜びや楽しみを分かち、人間の幸せをつくる商売をしよう。
・損得より先に善悪を
商売は損得を離れることはできないが、お客のため社会のためにまず善悪を忘れてはならない。
・商売の競争
競争は英語の語源では、優れているという意味からできた言葉で、他より優れた状態をつくること。不正はせず、現状に安住せず、常に変化に対応していく。競争は規模で評価されるものではなく、質が大事。感情のこもったサービスや個別対応など大きいとできにくくなることもある。
・誠の繁昌は繰り返し
商店の繁昌は、ただ一人のお客が繰り返してそのお店にお買い物に来てくださることの積み重ねに他ならない。
あきないの心 繁昌を招く倉本長治の88のことば