今年の最初のブログで、鍼灸マッサージ治療院から病院へ転職したことを書きました。
転職して早7ヶ月、今回は、私の鍼灸マッサージ治療院の勤務の経験を踏まえて、病院勤務のメリットを考えてみました。
①多くの患者さんを診られること
→保険診療の病院は、自由診療の治療院と比べて自己負担の料金が安いため、患者さんが多いです。
治療院では一人の患者さんに対して、30分~60分の時間をとることが多いため、1日に診られる患者さんの数は多くありません。
病院では一人の患者さんに対して、15分~30分程度の時間となるため、多くの患者さんを診られます。
その分、いかに短時間で適切な治療ができるかが問われます。
②患者さんを継続して診られること
→①とも関連しますが、患者さんの自己負担治療費が安いので、患者さんが継続して通いやすいです。
多くの病気や痛みは、一度の治療で全て改善することは難しいと思っています。
一時的に改善しても、元に戻ったりしながら少しずつ良くなることが多いのです。
病院での鍼灸は、患者さんが継続して通院できる為、どのような経過をたどって体が変化していくか治療者側も細やかに把握できます。
③病気の発症の初期段階での状態を診られること
→体に異変を感じた時、殆どの方は最初に病院にかかるでしょう。
病院でよくならなかったから、治療院へ行くという方が多いので、治療院に来られる方の訴えは慢性化していることが多いです。
病院勤務をしていると、初期段階からの治療が可能なので、病気の経過、体の変化を治療者側も時系列の視点で診ることができます。
④難病患者さんの訴えを聞く機会ができること
→糖尿病やリウマチ、パーキンソン病など、難病の患者さんは治療院ではあまりお見かけしません。
治療院に行かれる方もいらっしゃいますが、病院に比べると絶対数は少ないです。
難病患者さんのお悩みを、鍼灸マッサージでどこまで改善できるかは難問ですが、鍼灸マッサージで改善できることを見極め、患者さんの一助になれるよう精進しています。
鍼灸マッサージ治療院と病院では患者さんの目的や受診頻度、重症度など多くの違いがあります。
全ての病気が鍼灸マッサージの適応になるわけではなく、病院へ行かなければいけないケースも多くあります。
私は将来的に自分自身が経営する治療院を開業したいと考えているため、
「患者さんのために何ができるか」
「この患者さんは自分の治療院で診てよい患者さんなのか」
を考えるうえで、病院勤務の経験は重要なものになると考えています。