副業について

先日、「三井住友銀行で2024年10月から副業解禁」という記事が出ていました。

参考サイト:日本経済新聞
三井住友銀行、社外の副業を解禁 10月から全従業員対象
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB270RV0X20C24A9000000/

近年は、様々な企業で副業が解禁になっています。

終身雇用が当たり前ではない時代であり、各自でキャリアを積み上げたり、お金を稼ぐ手段を確保してもらうといった理由があるようです。

参考サイト:randstad
時代は副業解禁へ。なぜ今「副業」?背景とメリットは?いまどきの副業事情を解説
https://www.randstad.co.jp/careerhub/work/20180215.html

 

 

私も当院を開業する前に整形外科のクリニックで働いていた頃は、副業をしていました。

整形外科で働く際の面接で、

「私は現在、介護施設で働いたり、個人的な訪問施術もしているのですが、それは続けても大丈夫ですか?」

と院長に確認したら

『私も休みの日は他の病院に行って働いていますよ。
うちの病院は、休みが週2.5(水曜、日曜祝日休み、土曜午後休み)で休みが多いから副業もOKです。ただし、本業に支障がないようお願いしますね。』

という回答をいただきました。

 

 

整形外科で働いていた当時、4種類の仕事を掛け持ちしていました。

・整形外科(月曜、火曜、木曜、金曜 + 土曜(午前))
・介護施設のリハビリ型デイサービス(水曜、土曜の午後)
・鍼灸院(水曜、土曜の夜)
・訪問施術(不定期、日曜・祝日か平日の夜)

副業する理由も

・お金がほしい
・他業種の経験が積みたい
・業態転換を考えているが、その前にお試しでやってみたい
・週末だけ別のことをやりたい
・友人・知人に頼まれて

など、人によって様々です。

私が副業をしていた最大の理由は経験を積みたかったからです。

私は32歳の時にはり・きゅう・マッサージの国家資格を取得し、システムエンジニアから転職しました。

はり・きゅう・マッサージの専門学校は高校卒業後、18歳から通うことができるので、早ければ21歳で国家資格を取得できます。

私は10年以上別の仕事をしていたため、出遅れてのスタートでした。

そのため、少しでも多く経験を積んで早く技術を身に付けたいと考えました。

 

 

手に職をつける仕事の場合、経験を積むために副業をすることは案外珍しくないと考えています。

もちろん一つの職場でも技術や経験を積むことは可能だと思いますが、はり・きゅう・マッサージの場合は勤務先の業態によって、患者さんの年齢層や疾患、施術時間が偏ってしまうこともあるのです。

私が当時、経験したのは以下のケースです。

・整形外科では、主に50代~80代の患者さんを中心に、一人あたり10分~15分程度、保険での施術

・介護施設では、65歳以上の介護認定を受けた利用者さんに、一人あたり5分~10分程度、関節可動域訓練・マッサージの施術

・鍼灸院では20代~60代の患者さんを中心に、一人あたり45分~60分程度、自費で施術

・訪問施術では、外出が大変な高齢者、急性症状で動けない方(腰痛、首痛など)、乳幼児がいて外出が大変な方などに自費または保険で施術


もし鍼灸院での経験しかない場合、高齢の患者さんがいらしたときにうまく対応できないかもしれません。

保険診療と自費施術では施術時間が異なるため、時間配分がうまくできないこともあります。

鍼灸しかやっていない職場では、鍼灸が苦手でマッサージの施術を希望する患者さんに対応できないことも考えられます。

訪問施術の経験がないと、ベッドではなく布団での施術に戸惑うかもしれません。

以上のように、はり・きゅう・マッサージの場合は、一つの職場だけで様々な経験をするということがとても難しいのです。

だからこそ、副業をしながら自分ができる範囲を広げていく必要があると考えて、業態が異なるものを選んで副業をしていました。

 

 

もちろん休みがほとんどなく大変な日々でしたが、たくさんの経験や人脈を得ることができ、それが開業後にも繋がっています。

今回は、「副業解禁」という記事をきっかけに、私の副業経験を書いてみました。

副業の理由は人それぞれですが、本業に支障がない範囲で、上手に続けていくことができたらいいなと思いました。


【この記事を書いた人】

photo 西ヶ原四丁目治療院 院長の佐藤弘樹(さとうこうき)と申します。
はり師・きゅう師・あんまマッサージ指圧師の国家資格を持ち、病気の治療、予防のお手伝いをしています。

たった一人でも、「治療に来てよかった」と満足していただき、 人生を豊かに過ごすお手伝いをすることを理念としております。
お気づきの点や質問等ございましたら,どうぞご遠慮なくお聞かせくださいませ。

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