19番目のカルテ 徳重晃の問診【13】(ゼノンコミックス)
富士屋カツヒト 、 川下剛史
なんでも治せるお医者さんを目指して奮闘する医師の物語の第十三巻です。
今回はパニック障害疑いの高校生と大人の発達障害が描かれていました。
サッカー部の17歳の男子高校生は試合中、突然の動悸で倒れてしまいます。
元々あがり症のため、周囲からはパニック障害を心配され、精神科を受診することになります。
様々な検査をした結果、精神科医からはパニック障害の可能性は低いと言われ、総合診療医の徳重先生にバトンが渡されます。
動悸と同時にあがり症も治したいという高校生に対して、徳重先生は語りかけます。
「心と身体は繋がっているが、正しく自分自身の心と身体の繋がり方や形を分かっているかというと、自信を持って言い切れない」
「君はまだ若くて自分を見つめる時間がたくさんある。君も僕もみんなこの「身体」という乗り物を操って生きている。今よりももっと正しく乗る方法が分かるはずだよ」
やった方がよさそうなことを色々試しながら、自分の身体をコントロールしようと頑張る姿が描かれていました。
プログラマーの男性はコードを美しくかくことや自分のこだわりに熱中して、仕事の優先順位の判断が付けられず、たびたび周囲に迷惑をかけてしまい、何度もクレームを受けてしまいます。
本人は真面目に仕事をしているつもりでも、周囲からは空気が読めない、融通がきかなすぎると言われ、うまく適応できない状況です。
いわゆる「大人の発達障害」を扱ったケースですが、徳重先生と精神科の天白先生が連携して対応していく展開になりました。
自分では社会のバグと思い続けて改善の努力をしてきたけれど、どうにもならなかったと悩む患者さん。
徳重先生と天白先生は、それはバグではなく、仕様であると伝えます。
仕様 = 特性は取り除くことはできませんが、生きにくい社会を歩きやすくするための地図をつくることで対処できることを教えてもらい、患者さんは前向きに仕事を続けていこうという気持ちになっていきます。
不安や恐怖を感じる大きな原因は何か?
それは「知らない」から。
正しい知識や対処法を知ることで対応できるようになったり、うまく折り合いがつけられるようになる。
そんなことを教えてくれる内容でした。
#本書のオマケとして、ドラマ化された現場を漫画家、編集者、監修医師で見学する場面が描かれていました。

19番目のカルテ 徳重晃の問診 13巻【特典イラスト付き】 (ゼノンコミックス)




西ヶ原四丁目治療院 院長の佐藤弘樹(さとうこうき)と申します。